わたしはいかに生きるべきか②
するか。婚活。
という結論に至った。一日ですっと結論が出るのはなんだか不思議だ。
今日一日はずっと自転車で走り回っていた。カフェ、雑貨屋、自然食品店。多分二時間くらい自転車を漕いだ。疲れて呼吸が浅くなっていたのが、だんだん息ができるようになっていった。
体力がついたことを実感する。自転車なんていくら漕いでも疲れない。車の近くを走るのは排気とか音とか嫌だけど。ああなるほど、こんなんじゃ運動にならないから走らなきゃダメなんだよな、と坂道を漕いだ時に思った。汗が噴き出たから。うん、自転車で走るくらいじゃあ、汗なんて全然かかないんだよね。次の休みは自転車で山のふもとまで行ってみて、そこから登山しようか。
婚活するか、と思ったのは、自然食品店でもらった冊子を読んだからだ。おれが最近通っている自然食品の店……無農薬の野菜とか、化学調味料フリーのカレールーとか、そういうのを私は買う……は、毎月毎月雑誌というか色んな読み物を折り込んだ刷り物を出していて興味深く読んでるんだけど、そこに「農に回帰せよ」といった内容の文章があったのだ。
自給率の問題。
土地がよその国に買われている問題。
コロナから5G、及び社会毒の大問題。
何もかものひどさ。
……「農業やった方がいいんだろうな」と思ってた。
「農業をやるべきなのかもしれない」と思ってた。
違った。「農業やんなきゃだめ」だ。
人間、土に立って土を耕し種を育てることをしなきゃあだめだ。そうじゃないと、もう、芯を持って生き続けることが、難しい。ふらふらとしてしまう。ピアノが弾きたいとか本が読みたいとか書きたいとか、そういうのは大事なことだけれど、農に比べたら、副次的なものだ。
だって安心して食べられる食料すら、今こんなにも少ないのだから。
前いた島の、Kさん夫妻のような農家を目指そうと思う。
米つくって野菜つくって卵もあってはちみつもやってた、いわゆる『百姓』ってやつだ。いい家に住んでいた。薪ストーブがあって、古い家で、佇まいが良くて、テレビはなくて、『金曜日』があった。いっぺん泊まらせてもらって、野菜とか卵とか、いろんなものをご馳走してもらった。島を出る時に、はい、とはちみつをくれた。嬉しかった。
そういえば、結婚するならこんな人がいいなあ、なんて思ったっけ。ふふ。ああ、なんか細かいことを書こうとすると沸き上がってくる思いがあるから割愛するけれど、思想があって、よく働いて、よく笑う、そういう人間に私はなりたいのだ。
まあピアノも弾きたいんだけど。
弾けるじゃろ、半農半Xというし。今更のワードだけれど。
というわけで結婚相手を募集します。
条件、農業やってるかやりたい人で、家でピアノの音するの嫌じゃなくて、私に興味ある人。かつ自然派の人(合成洗剤使わないとかテレビ要らないとかワクチン打たないとか、そういうの)。
ってこんなPV少ないnoteで言ってみたって現れそうにないんで知り合いに当たってもみるけれど、とりあえず農家の手伝いにでも行ってみるのがいいのかもしれない。
というわけでおれの人生は多分そっちだ。
肚決めてやってみようと思う。大丈夫、もう何もわからなかった頃の私ではない。逞しく生きるよ。二人ならなんとかなるから。