砂沼から言葉歩いて-2021-3

砂沼から言葉歩いてー2021
2021　第七巻　 1月から12月 　2010年3月　脳梗塞から10年目　失語症・言語発達障害・　聴覚障害高次脳機能障害・発声発語・感覚障害

砂沼から言葉歩いて-2021-3

俳句

●蛤つゆで今夜は二つ誕生日　俊克
●桜餅大忙しさ葉でくるむ　俊克
●駆け足の斜面いっぱい梅の花　俊克
●決めた曲卒業生の手話ソング　俊克
●馬車揺れて湯布院駅の春陽気　俊克
●風船をマップアートは遠くまで　俊克
100⦿桜鱒考案メニュー料理人　俊克
●鉢植えを深いなじみの藪椿　俊克
●梅千本や日替わりで和菓子買ふ　俊克
⦿⦿草庵で入れる一息梅の花　俊克
●如来寺に黄色い花の春心　俊克
●春バレル珈琲豆のつなぐ味　俊克
●大福を和菓子魅力の春苺　俊克
●啓蟄や朝の日差しの青小花　俊克
●地面からあぐりの丘の筆の花　俊克
●海賊に入り江を望む春岬　俊克
⦿佐保姫や三三三の乗車券　俊克
⦿コロナ禍で福よせならのひなまつり　俊克
●有終の中遅咲いて梅の花　俊克
●魁雪も古木が今も梅の里　俊克
●たらの芽の祖母が炒めて孫の顔　俊克
●堤防を散歩楽しむいぬふぐり　俊克
●卵塊の小さな命赤蛙　俊克
●ひなの夜の照らす光に色変化　俊克
●動き出す止まるメジロの梅の枝　俊克
●懐かしく親と一緒に白魚飯　俊克
●旅立ちの飾る華やか富貴菊　俊克
●摘み方を袋いっぱいかき菜かな　俊克
●風習も耳が珍し栄螺かな　俊克
●対策し元気をもらう桃の花　俊克
●名曲を野外演奏うららけし　俊克
●あきらめず接ぎ木一角桜守　俊克
⦿うっぷんを晴らし景気の春花火　俊克
●春の稚魚帰ってきてね烏川　俊克
●朝方の見学市民江戸彼岸　俊克
●色和種の薄い桃色椿展　俊克
●鎌倉の蛤生まれ打ち寄せる　俊克
⦿遠浅の蛤多くびっくりし　俊克
●尾根を越え春の滝雲晴れた朝　俊克
●春めぐやそばにひっそり石仏　俊克
⦿蛇穴をつるつる出づと庭走る　俊克
●陽春や十数年の薬飲む　俊克
●春が来た休め旅鳥の冠羽かな　俊克
⦿しまんとの山地を走る風光る　俊克
●福島へ節目をつなぎ鐘霞む　俊克
●春風の触れる魅力にフラガール 　俊克
●広く取り春の苺に車いす　俊克
●春筍の始め出回り品定め　俊克
●手染めして和紙こいのぼりあゆの風　俊克
●合格の脳を元気に甘い菓子　俊克
●ともしびの揺れる鎮魂宵の春　俊克
●芽を出すよ元気に品種チューリップ　俊克
●下がる枝淡紅色の糸桜　俊克
●木の下をピンクで元気河津桜　俊克
●春濁り眠る腐食の混じる海　俊克
●薄紅をしだれ桜の古刹かな　俊克
●伸び伸びと圧巻樹齢久留米椿　俊克
●鴨川を揺れる日当たり染井吉野　俊克
●フルーツを知られタルトの春苺　俊克
●朧月慰霊の思い海灯　俊克
●さくら咲く浮かんで夜の龍の神　俊克
●ろうそくが居ない家族や夜半の春　俊克
⦿灯が消えた遠く東京春の闇　俊克
●冠水し津波発生朧月　俊克
●あんどんの浮かぶ夜船に春の海　俊克
●教え触れひたすら見つめ涅槃仏　俊克
●桃の花葉が紅色に美術館　俊克
●凧を上げ亡くなる友のつなぐ空　俊克
●朝東風の波音立てて青い海　俊克
●朧めく照らす寄り添い抱きながら　俊克
●ゆっくりと歩く砂沼の柳の芽　俊克
●植えられてさくらいろい外輪山　俊克
●花あかり三一一の浮かぶ文字　俊克
⦿ゆっくりと空に白菊震災忌　俊克
●群青のピアノでつなぐ花は咲く　俊克
●白く染め対策飛ばし梅の里　俊克
●春告げる活気鰹の競り場かな　俊克
●愛らしくピンクの陽気しだれ梅　俊克
●彩った春の装い街の色　俊克
●濃いピンク歩くトンネル桃の村　俊克
●満開の鮮やか色に躑躅咲く　俊克
●公開の赤ちゃんパンダ山笑ふ　俊克
●かぶせ茶の急須ゆっくり春新茶　俊克
●紅梅の映えてきれいに飯田城　俊克
●春列車無人化駅の歴史あり　俊克
●薄紅の古城見入つてさくらかな　俊克
●受付で季節を感じ春の色　俊克
●開校の学園駅や風光る　俊克
●十八の駅が廃止や宵の春　俊克
●大志抱き花持ち楽し卒業生　俊克
⦿⦿五歳の子ようけ出てきたつくしんぼ
⦿●きりきりの鳴き砂消えて春の浜　俊克
●発電の満開桜勿来かな　俊克
●春告げる巨大卵のダチョウかな　俊克
●湖畔咲き染井吉野の市場ダム　俊克
●ほころんで桜が開花爆心地　俊克
●夜桜を散った花びら古木かな　俊克
●春投げて不滅の法灯延暦寺　俊克
⦿●大輪の炎の風雨春花火　俊克
●花が揺れアーモンドの木ピンク色　俊克
●春絆九州集め演歌かな　俊克
●自惚れの海が咲いてる黄水仙　俊克
●水かけ菜挟んで接す地蔵堂　俊克
●風光る大好き孫のトトロ描く　俊克
●竜天に登るマラソン向かい風　俊克
●再現を古墳カレーや山笑ふ　俊克
●知るだけに走る喜び花のころ
●春先に赤城が空にレンズ雲　俊克
●目指す群れ白鳥帰る名残惜し　俊克
110⦿陽光に白い小さく雪柳　俊克
110⦿驚かせ大きさ競り場彼岸河豚　俊克
●紫が木蓮一身咲きはじめ　俊克
●素晴らしか日差しの香り梅の花　俊克
●梅が咲く小仏八つ関所跡
●往かば海来たるる空に胡沙来る　俊克
⦿◎漂泊に憧れ歌碑の朧月　俊克
●三味線と春を喜ぶ舞の四季　俊克
●蒙古風望む博多のシルエット　俊克
●卒業の躍動シイラ壁画かな　俊克
●しだれ桜照らす闇夜の見上げるる　俊克
●垂れ下がり揺れる天堂枝垂桜　俊克
●癒されて輝く光チューリップ　俊克
●歓喜寺に大きく二つ江戸彼岸　俊克
●入り彼岸孫も元気に墓洗い　俊克
●目を細め鉢形城の江戸彼岸　俊克
●葉を噛んでモスラ可愛と蚕が笑ふ　俊克
⦿にょきにょきと薇育つ緑色　俊克
●堤焼く炎が赤く多々良沼　俊克
●白魚の食感楽しフルコース　俊克
●山茱萸の花の日差しが駆ける空　俊克
⦿●親しまれ落語歌丸さくらかな　俊克
●笑みこぼれピンク一色桃の花　俊克
●春愉し小町通りの人気店　俊克
●舞い上がり空に放った卒園式　俊克
●興味持つ和菓子繊細春茶道　俊克
●夜桜の柵が置かれてアナウンス　俊克
●雨に濡れ春の花びら五六輪　俊克
⦿◎温泉が四国廻って遍路かな　俊克
●春触れて香ばしハラミ焼き上げる　俊克
⦿●仏門の和歌の警句や春嵐　俊克
●青々と春の味覚ののらぼう菜　俊克
●片栗の斜面彩る稲荷山　俊克
●宇治川を桜並木の十石舟　俊克
●ゴンドラへしだれ桜の身延山　俊克
●山門の探した五輪江戸彼岸　俊克
●片栗の儚い命足羽山　俊克
●遍路笠天女描かれ大師堂　俊克
●春野菜炒めぎっしりサンドかな　俊克
●山茱萸の花が広がる八ケ岳　俊克
●癒されて門前まったり花便り　俊克
●楤の芽の朝から作業切りばさみ　俊克
●西行のひかるる桜子孫かな　俊克
●木に止まり伸びる冠羽の貌よ鳥　俊克
●八キロの千本桜湖畔ダム　俊克
●市街地もぼやけて白く春霞　俊克
●実を結び祈る収束桜まじ　俊克
●石仏遍路ころがし天井画　俊克
●坂道の山岳嶮し遍路道　俊克
●更新の晴れやか気持ち桜揺れ　俊克
●片栗の斜面小ぶりに揺れる花　俊克
●花の香のトンネル見上げ川の風　俊克
●木の芽時祈祷で知られぼけ封じ　俊克
●うららけし思い偲ばれ未来仏　俊克
●表情の違った桜昼と夜　俊克
●夜泣きしてよだれ何枚遍路かな　俊克
●開通の赤い鉄橋春の雲　俊克
●夜桜が水鏡映り警備員　俊克
●勝ちどきのコロナ退散桜武者　俊克
●春の色道でゆったりうきうきと　俊克
●点灯が雨跡流れ花筏　俊克
⦿●春の朝光反射し白い虹　俊克
●五キロ以下恐れ支障のつちぐもり
●速達の桜便りに広瀬川　俊克
●花びらがゆらりほのかに池の水　俊克
●伊予灘の走る列車や春の海　俊克
⦿愛されて春の墓前に志村けん　俊克
⦿●彩られ春一色の琵琶湖かな　俊克
●新芽出て春の堤の左岸かな　俊克
●よなほこりかすみ淡路が見えぬ海　俊克

短歌

●久々の光が見えて飲食店
外で食事のストレス発散　俊克
●火を放つ久住高原野焼き告げ
枯れたバチバチ草木が芽吹く　俊克
●春を告げ金魚が泳ぐ符丁競り
夏の金魚に今年は願う　俊克
●授粉して春らんまんの桃の花
ジュノハートの真っ白な花　俊克
●鯖の日は注文舞い込み予約制
脂が乗った丸焼きのサバ　俊克
●東北へ復興歩む巨大人
おだづもっこの歩む東北　俊克
●訪れた大きく開く福寿草
植えて工夫し花が見られて　俊克
●八重咲きの先陣故事に石上寺
慰霊の鐘の熊谷桜　俊克
●飛び抜けて休眠打破の桜の木
花弁ほころぶ花見がしたい　俊克
●ごう音と枯れ草野焼き草千里
一気炎が駆け上がる春　俊克
●荒天の雨も風にも朝市に
ファンが訪れしおてば買うと　俊克
●踊り手の赤枝そーれ迫力に
舞で会津に春を知らせる　俊克
●春らしく祭り寒さのおいでまで
神の神馬に行列祭り　俊克
●しっとりと枝垂桜のぬれた雨
春色染めてのどか山里　俊克
●ふわふわし花穂が芽吹き河畔林
白い綿毛の揺れる蝦夷柳　俊克
●活締めの血を抜く鮮度鰊漁
網目にかかり大型鰊　俊克
●喜びと春の本番花見客
桜をめでてルールを守る　俊克
●菜の花とさくら並木とこいのぼり
五色の町で花々映える　俊克