
【日本一細かい】101回箱根駅伝の戦力分析と区間予想【中央学院大学】
この記事は12/10に発表された、20大学のチームエントリーから、中央学院大学の戦力分析と区間予想になります
戦力分析
エントリー
ではまず16人エントリーをざっとおさらいしていきましょう。

外れた主な選手は3年生の黒葛野瑞希と、2年生の稲見峻の2人。
黒葛野は春シーズンに非常に順調だった選手。先日の日体大記録会で漸く復帰しましたが、さすがに間に合わなかったですね。
稲見は昨年は1区を走った、将来のエース候補の1人。試合復帰を果たしておらず、早く元気な姿が見たい所です。
箱根予選出走メンバーで、16人エントリーから漏れたのは、1年生の徳善龍。予選ではチーム11位、上尾ハーフでは1:04:40なので、健全なレギュラー争いといえるでしょう。
エース
このチームの押しも押されもせぬエースは、4年生の吉田礼志です。
1年生の時から2区を経験し、2年生で27分台に到達。96回箱根でシードを落として以降、低迷傾向だった中央学院大を、孤高のエースとして4年間支え続けて、ついに最後の箱根になりました。
今年はベストの更新こそ5千mにとどまるものの、箱根駅伝予選会では初めての日本人TOPを勝ち取り、上尾ハーフでは63分ちょうどで走り切り、集大成となる、3回目にして最後の箱根に備えます。
主力選手
中央学院大学の主力といえるのはこの2人。
まずは3年生の近田陽路。予選会では2年連続の好走で、今年は個人18位。他校のエースとも20㎞では張り合えそうな選手です。ただ昨年箱根の9区では大きく苦しみ、全くと言っていいほど力を発揮できなかったのですよね。
上尾ハーフでは65分ちょうどで、しかも3㎞手前で集団を引っ張ていたところから、少しずつ失速していく形になっていましたが、どうでしょう。
箱根で本調子の彼を見たい所です。
後1人。堀田晟礼も主力選手でしょう。
1年生の頃から、1万mで28分台を持っていて、期待されていた彼ですが、実はまだ箱根を経験していないのですよね。
トラック型の選手で、予選会ではチーム内5位。11/9の日体大記録会では28分半を切る走りで、スピードを顕示しました。2月のは丸亀ハーフで1:02:14を記録するなど、平地ならスタミナもしっかりありますし、1区や3区などのスピード区間に起用されるでしょう。
3人目に紹介するのは、市川大世です。
今シーズン最も成長したといえる2年生は、箱根予選でチーム内4位と成長をアピールすると、上尾ハーフで1:02:32の好タイム。主力の仲間入りを果しました。
準主力選手
準主力の選手とし1人目は、4年生の太田翔です。
今シーズン一気に台頭してきた選手で、昨年のクリスマスイブに29:11を記録すると、箱根予選では、チーム7位。11/9には日体大記録会で28:47を1万を出し、ハーフでは上尾で1:03:28を出し一気に浮上してきました。
2人目は3年生の坂本駿でしょう。
予選会ではチーム9位の136位で通過に貢献。11/9には日体大記録会で28:46、ハーフでは上尾で1:03:28をだし、丸亀で出した1:02:50をフロックじゃないことを証明しました。
3人目には、前原颯斗を挙げておきましょう。
予選会ではチーム内6位に入り、通過に大きく貢献。11/9には日体大記録会では、28:45。上尾では連戦のため、1:04:30と少し遅れる形となりましたけれども、下級生から出てきた選手として、同級生の稲見の分も走ります。
山登り候補
中央学院の山には経験者がいます。
箱根の5区を昨年経験し、区間16位。箱根予選会では、昨年のチーム内8位・150位から大きく成長し、今年はチーム内3位・全体65位。ほかの選手に見込みが立てば、平地区間で起用したいレベルの走力を持ちます。
個人的には山の候補として後1人挙げたい所なのですが、それがわからないのですよね。あるとすれば、昨年8区を走った黒谷優などはあり得るか。
中央学院は8区から5区へのコンバートはかなり積極的な学校なのであり得るかもしれません。
後は、長友英吾は5区候補でしょうか。同じルーキーの徳善龍と比較すると、タイムが劣りますが、もしかしたら、5区候補のために16人入りと考えれば、合点がいきます。
山下り候補
6区も中央学院は充実しています。
昨年経験しているのは、小松優太朗。昨年は区間16位にとどまりましたが、1万mで28分台、学生ハーフで63分台を出すなど、走力が大きく成長。平地区間でも通用する走力を持ちます。
ただ6区・山下り候補としては、工藤巧夢のほうが最有力候補でしょうか。
6区の経験は、過去に1年生の時の1回だけですが、その1回で区間4位の58:47。昨年は候補者が多数のため、平地の実力を買われて7区に回りましたが、少し不調気味の今年は、6区で本領発揮を狙います。
10番以内の出走争い
ここからは出走争いの選手達を紹介していきます。
1人目は昨年8区を走った黒谷優。予選会ではチーム内8位で、上尾ハーフでは63分台。ロードに強い選手です。
上尾ハーフでは3年生の三角洸太・2年生の林愛斗も63分台を出しています。三角は特に5000mでも14:01のベストタイムを出しており、十分出走有力候補に入ってきます。
後は1年生ルーキーが3人、16人エントリーに食い込んできました。
1番出走に近いのは長部虎太郎。5千が14:06、1万は29:11、ハーフは1:04:40と、タイムをそろえてきました。
あとは夏時点でルーキーの中で最も期待値が高かったのは日数谷隼人。
直近では29:17を1万で出し調子を上げてきました。
戦力からの区間編成考察
考察
吉田礼志・柴田大輝・工藤巧夢を2区・5区・6区で、固定と予想します。
1区は高速レースが得意な堀田晟礼、3区は上尾ハーフで62分台をだした市川大世を置いておきます。次に9区ですが、個人的には近田よりも、小松のほうが適性があると思うのと、10区間の合計タイムを考えたときに、近田を往路区間で使うほうがタイムはいいと考え、9区小松に、そして往路区間で残っている4区を近田陽路と予想してみます。
次に10区は残りのメンバーで1番箱根予選のラスト1㎞が速かった太田翔。
後は7区・8区ですが、8区に予選会での成績から前原颯斗、7区に坂本駿を予想しておきます。
区間予想の結論
1区 堀田晟礼 2区 吉田礼志 3区 市川大世
4区 近田陽路 5区 柴田大輝
6区 工藤巧夢 7区 坂本駿 8区 前原颯斗
9区 小松優太朗 10区 太田翔
目標と展望
シードが目標ということで、往路がかなり手厚いので、往路でしっかりシードを獲る、出来れば6区までシードと1分貯金をもって他校と競り合っていきたい所です。
ただ吉田礼志・堀田晟礼・近田陽路の3人は、まだ箱根駅伝では成功体験がないですよね(吉田礼志をそこに含めていいものではないかもですが)。その為、その3人はポイント区間になるでしょう。
キーマン
堀田晟礼

1人目は初出場になる堀田晟礼。走れば最初で最後の箱根駅伝になります。
直近2回(98回・100回)箱根駅伝では、中央学院は1区で遅れており、1区はポイント区間になります。また3区も吉田礼志の作った流れを引き継ぐ意味で非常に重要で、どちらかの区間に起用されるであろう、堀田晟礼はキーマンになるでしょう。
近田陽路

近田の調子も気になるところ。
箱根予選では2年連続でエース級の走りでしたが、昨年の9区では失速、直近も上尾ハーフで65分ちょうどで本来の走りができるのか、本当に気になるところです。
柴田大輝

5区で予想される柴田大輝もそういう選手の1人。
シード権争いでは、5区が不透明な感がある中で、経験者がいる中央学院はイニシアチブをとりたい所。昨年、73:36で走ったところから72分切れるたら、かなりシードへ向けて視界が開けると思います。
あとがき
いかがだったでしょうか今回は中央学院大学の戦力分析とそれによる区間予想と戦略、展望について語らせてもらいました。中央学院は、箱根予選で大崩れしなかったというところで、復路も少し楽しみですが、まずは吉田礼志の集大成の2区に1番注目ですね。
また次の記事では日本体育大学の戦力分析と区間予想、戦略、展望について語る記事を書かせていただきたいと思います。次回の記事もよろしくお願いします。
最後までお読みいただきありがとうございました