【日本1細かい?】夏時点の戦力分析と秋に向けた見どころ解説【東海大学】
今回の記事では東海大学の夏時点の戦力分析と、ブレイク選手・秋に向けた注目選手を、解説していきます。
チームの戦力層分析
この章では駅伝シーズンに向けて駅伝を経験した既存の戦力の確認をしていきます。区分けとしては3大駅伝・箱根予選経験者を「エース」・「主力」・「準主力」・「中堅」の4段階に分けていく形になります。
エース
今年の東海のエースは花岡寿也です。
1年生の頃からから活躍し、前回の箱根は2区13位。3年生になった今年は、関東インカレ1部1万で積極的にな走りで途中まで留学生の後ろを単独走し28:08。5千mでは13:28の自己ベストを今季出しており、かなりエースの風格が出てきています。
主力
主力の選手達だと兵藤ジュダ・鈴木天智の2人でしょう。
兵藤は花岡と並ぶエースといわれている選手。短いところから活躍し、関東インカレ5千では3位に入る見事な活躍。全日本予選4組ではエースの花岡に先着するなど、Wエースといわれても差し支えないと思っております。
鈴木天智は1年生から箱根予選で活躍した選手。
今季は1万で自己ベストを更新し、全日本予選3組では6位に入るなど活躍。
関東インカレ1部ハーフでは13位、丸亀ハーフでは62分台と、少しトラックの実力からして、長い距離では苦しんでいる印象がありますが、箱根予選を見るにポテンシャルはあるとでしょうから、実力を長い距離でも活躍してほしいですね。
ここまでに挙げて花岡・兵藤・鈴木の3人は全員3年生でこの世代が東海を引っ張っていく世代になります。
準主力
準主力の選手たちは、竹割真・主将の梶谷優斗・昨年の主将の越陽汰、そして、股関節の手術からの復帰を目指す南坂柚汰の4人ですね。
竹割真は下級生の頃から長い距離でしっかり結果を残してきた選手。
今年は全日本予選2組で2位などの活躍がありました。ただ夏の選抜合宿に姿がなかったそうなのは少し気がかりか。
梶谷優斗は長い距離で苦戦が多い選手ではあります。ただこの夏はスタミナ強化に重点を置いて走り込みがしっかりできているのではと思います。
昨年主将の越は、昨年からかなり怪我に苦しんだ選手。今シーズンは夏前に復帰。箱根予選に向けて走れれば大きな戦力だと思います。
最後に股関節の手術からの復帰を目指す南坂柚汰。発覚当初はどこまでかかるのか不透明で、もしかしたら復帰まで1年かかるかも?との話も耳にしましたが、夏合宿で復帰。全日本大学駅伝での復帰を目指します。
中堅選手
中堅選手は層が厚いので学年ごとに紹介していきましょうか。
4年生では野島健太と水野龍志の2人。
野島健太は箱根4区を走ったイケメン選手。今年は春から故障がちらしく、苦しんでいた時間が続いてましたが、箱根予選にもしっかりエントリーしてきました。
水野龍志はチームの中で唯一の出雲駅伝経験者。実業団には進まないことを決めており、競技生活最後のロードシーズンに向けて、まずは箱根予選をしっかり走りぬきたい所。
3年生ではロホマン・シュモンと湯野川創・中井陸人の3人。
ロホマンは箱根10区で非常に悔しい走りなってしまった選手。今年はあまり調子が良くないようで、先日の1万は29:51と苦しかったですが、箱根予選エントリー。調子は少しずつですが挙がっているようです。
湯野川と中井は箱根予選会で耐える走りをした2人。特に湯野川は2年連続で出走し、2人ともロードで結果を残しています。
2年生からは永本脩はルーキーの頃からロードを中心に活躍してきた選手。今年は全日本予選1組5位などしっかりトラックでも、中堅選手の役割を果たす走りができています。
期待の新戦力・エントリー争い
ここからは春に出てきた駅伝未経験の選手たちを1年生も含めて名前を挙げていきましょうか。
4年生からは五十嵐喬信でしょうか。
トラックでの活躍が光るスピードランナーで今年は全日本予選1組でトップ通過に貢献。箱根予選にもしっかりエントリーしてきました。
3年生では草刈恭弓でしょうか。
短い距離から結果を出し、関東インカレでは1部1500mで決勝に進出。全日本インカレでは5000mで、早稲田の主力である伊藤大志と競って、表彰台の3位を獲得しました。
2年生では可児悠貴をピックアップ。
可児は焼津みなとハーフで青学大の鶴川と優勝を争い、大会側の不手際で参考記録扱いながら62:59でゴール。箱根予選もしっかりとエントリーしてきましたからこれからが長い距離で非常に楽しみな選手です。
1年生からは3人。檜垣蒼・平井璃空・中野純平・佐野鈴太の3人を紹介。
檜垣は全日本2組でも活躍した即戦力。高校時代に体調不良明けで走ったハーフでも64:51で走っており、ロードも期待できます。
平井璃空と中野純平は7月の学連で5千mに出場し、自己ベストを更新した選手達。夏合宿でも順調に練習を積めているようで、箱根予選にも、檜垣とともにエントリーしてきました。
佐野鈴太は平井と中野が自己ベストを出した日に、同じ記録会で13分台の自己ベストを更新しました。いまは夏に少し怪我があったか調子を落としたようで、全日本以降での出走を狙います。
秋の駅伝展望
秋の駅伝展望ですが、東海大学の場合は、箱根予選と全日本大学駅伝。
箱根予選は、他校が軒並み主力に欠があるため、やはり上位通過は目指さなければと思います。過去2年はどちらも、ベストメンバーを出せず薄氷を踏むがごとく、下位通過。このままではいられないはずです。
全日本大学駅伝の場合はやはりシード権が獲得になるでしょう。戦力的には主力世代が3年生になってきてそろそろ結果が欲しい所。シードを獲って箱根に繋げたいはずです。
秋の駅伝シーズン注目選手ピックアップ
ではその目標を達成するためにキーになる選手達を考えていきましょうか。
鈴木天智
まず1人目は鈴木天智。主力選手の1人ではあるものの、1万のタイムや20㎞の距離・駅伝の成績では、花岡・兵藤に少し劣ります。
まずはしっかり過去の2年結果を残している得意の箱根予選から、しっかり結果を残し、全日本・箱根に繋げてほしい所です。
梶谷優斗
梶谷優斗はこのチームのキャプテン。2年生の時に全日本予選4組で7位など、トラックでは結果を残していました。しかし、20㎞以上の距離で実力を発揮できてたのは、前回の箱根6区が初めてで、箱根1区や箱根予選や関東インカレ1部ハーフでは厳しい結果に終わりました。
夏合宿かなり走りこんだということで、最後の箱根予選ではしっかりこの課題を克服してほしい所です。
ロホマン・シュモン
彼も注目選手の1人。
今シーズンはあまり調子が上がっておらず、先日の1万mでも29:51と本来の実力を発揮とはいきませんでしたが、箱根予選にエントリーしてきました。
ロードの実力は昨年の上尾ハーフで実証済み。一発屋ではないことを証明するためにも、飛躍してほしい選手です。
可児悠貴
下級生からの突き上げが欲しい東海大にとって、可児悠貴は非常に大きな存在。タイムの出にくい焼津みなとハーフで参考記録とはいえ63分台は素晴らしいタイム。ロードに強いタイプのようでしっかり箱根予選にもエントリーしてきました。
同タイプの竹割真が少し不調気味の中、しっかり脇役としていぶし銀の存在になってほしい選手で、箱根予選ではキーマンの1人だと思います。
越陽汰
昨年の主将の越陽汰も注目選手の1人
怪我が多かった選手でしたが、夏場に復帰。先日の記録会ではスパイクで踏まれたようで、DNFとなってしまいましたが箱根予選にはしっかりエントリーしてきました。
最終学年となる中で、まだ走れたことがない箱根予選と全日本ですが、本来の実力は、主力選手級。しっかり実力を発揮してほしい所です。
個人的箱根予選・全日本の現段階での予想オーダー
箱根予選出走12人予想
五十嵐喬信・梶谷優斗・越陽汰・野島健太・水野龍志
鈴木天智・野島健太・中井陸人・花岡寿也
可児悠貴・南坂柚汰
檜垣蒼・平井璃空
9月の日体大の成績だとこんな感じだと思います。
南坂に、全日本からの復帰予定を少し早めて、箱根予選というプレッシャーのかかる舞台に出てもらうというのも監督としては少し忍びないきもしますが、頑張ってほしいですね。
全日本大学駅伝
1区五十嵐喬信 2区檜垣蒼 3区鈴木天智 4区野島健太
5区水野龍志 6区平井璃空 7区花岡寿也 8区可児悠貴
ちょっと変わったオーダーで予想してみます。
チーム全体の調子が不透明で、個々の選手が不調気味が多い印象。その中で調子のよさそうな選手達をピックアップ。2区檜垣蒼や8区可児悠貴は、かなり実現したら荷が重いかもしれませんが、個人的にはこのオーダーを見てみたいです。
あとがき
いかがでしたでしょうか。今回は東海大学の駅伝シーズンのための戦力分析と注目選手のピックアップをさせていただきました。
今年は主力世代が3年生になり4年ぶりの全日本や箱根駅伝のシードなど、強豪校としてそろそろ結果を求めたい所ですが、今期は見たところチーム全体少し不調気味。厳しいレースが続きそうな予感もありますから、頑張ってほしいですね。
次回は国士館大学の駅伝シーズンのための戦力分析と注目選手のピックアップをさせていただきます。次回の記事もよろしくお願いします。
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