【日本1細かい?】夏時点の戦力分析と秋に向けた見どころ解説【創価大学】
今回の記事では創価大学の夏時点の戦力分析と、ブレイク選手・秋に向けた注目選手を、解説していきます。
チームの戦力層分析
この章では駅伝シーズンに向けて駅伝を経験した既存の戦力の確認をしていきます。区分けとしては3大駅伝経験者を「エース」・「主力」・「準主力」・「中堅」の4段階に分けていく形になります。
エース
通常、留学生を抱えるチームとなると、エースとして留学生の選手が絶対的に君臨している形が非常に多いいですが。
創価大学の場合も、君臨の度合いはそこまで強くないものの、留学生のエースであるスティーブン・ムチーニがさらに成長し、エースといえます。
関東インカレでは2部1万では2位で27:41。日本インカレではライバルがいなかったとはいえ、5千で優勝と、トラックで実績を積みました。
創価の歴代の留学生は、学年が上がるごとに尻すぼみになってしまう印象が強いですが、あるのですがムチーニはしっかり成長できています。
主力
さてここからは日本人のエース級を紹介していくわけですが、ここでは吉田響・石丸淳那・小池莉希の3人を紹介させていただきます。
吉田響は本当にすごいですね。関東インカレでは1万で後方からの単独走で28:12をマーク。そしてなんと6月末の非常に暑い中行われた函館ハーフで3㎞過ぎから単独走してタイムが、61:45というビッグパフォーマンス。しかも2位が三菱の井上大仁で63:00で、1分15秒開けてますからね。
正直、函館ハーフの結果を聞いたときは人間じゃないと思いました。
石丸淳那は1年生から、主力級として活躍してきた選手。数少なくなった3年生を引っ張る存在です。今シーズンは春に5千とハーフで自己ベストを出し、ホクレンで1万m28:27を叩き出し実力をしっかり見せました。
小池莉希は今シーズン成長を結果で示した2年生です。
3月にハーフで63:26をだし、関東インカレ5千で入賞を果すと、1万で28分を2回叩き出し、ベストを28:26まで伸ばしました。駅伝では前半区間での活躍が期待されています。ただ1つ心配なのは小池に怪我のうわさが流れていること。そこの動向も含めて見定めたいですね。
中堅
中堅選手としては吉田凌・野沢悠真・織橋巧・山下蓮・川上翔太の5人を挙げておきましょう。
吉田凌はここに挙げるのは、少し申し訳ないほど、後半のロング区間の選手として、実績十分です。今シーズンは丸亀で61分台・ホクレン士別で28:36と主力級のタイムを出しています。
野沢悠真は登りから成長した選手。タイムはすでに主力級で箱根以降はさらに長い距離に挑戦。函館ハーフでは63:23を出し順調にきています。
織橋は昨年の全日本で1区を走った選手。4月末に5千で自己ベスト、夏の学連で1万28:41をだした順調に来ている選手です。
山下蓮は28分台・63分台を持つ実力者。今年はレガシーハーフから駅伝での活躍を狙います。
川上翔太は山下りで区間3位と大活躍した選手。ハーフでは63分台のベストを持っていますし、絆記録会でもエントリーされていますね。平地でも計算が立つ選手ではあるのではと思います。
期待の新戦力・エントリー争い
ここからは春に出てきた駅伝未経験の選手たちを1年生も含めて名前を挙げていきましょうか。
4年生には新戦力というよりデビューを待っている選手たちがたくさんいます。藤ノ木丈は昨年の冬に28:31のベストを出すも、少し安定感にかける選手。レガシーハーフから全日本大学駅伝を狙うのではないでしょうか。
小暮はほぼレギュラーを掴みかけている選手。関東インカレでもしっかり28分台をだしており、夏のホクレン士別で28:32を出した選手。ハーフでもしっかりタイムを出しており最もデビューに近い選手か。
レガシーハーフから駅伝を狙う選手でいうと、ほかには野田崇央・若狭凛太郎の2人でしょうか。野田はハーフで62分台を持つ選手で、若狭は今シーズン5千で13分台、焼津ハーフでも結果を出しています。
3年生の黒木陽向・山下蓮・竹田康之助の3人でしょうか。
黒木は関東インカレ2部の3000m障害チャンピオン。学生ハーフでも63:18を記録しており、5千でもベストを今シーズン出しています。9/28の絆記録会にもエントリー。結果次第で出雲にも出てくるかもしれません。
竹田はレガシーハーフから駅伝デビューを目指す選手。
竹田も1万は29:19としっかりタイムは持っている選手です。
2年生では絆記録会エントリー組の齊藤大空とレガシーハーフエントリー組の池邊康太郎・根上和樹・川田聖真ですね。
齊藤は今年13分台・28分台を出した今シーズン勢いがある選手。絆記録会で活躍し、出雲もしくは全日本でのデビューにつなげたい選手です。
次にレガシーハーフ組の池邊・根上・川田の3人ですが1万mですでに29分台のタイムはクリアしている選手。その中で個人的に特に注目なのは川田聖真です。昨年の甲佐10マイルで、48:15と好タイムを叩き出す、見事な走りを見せていました。ロード適性は高そうなだけに個人的に注目です。
1年生では山口翔輝は早くも駅伝デビューを予感させます。
すでにハーフで63分台のベストを持っており、関東インカレではハーフに大抜擢で、15位と1年生で大健闘。夏合宿でも主力組でしっかりこなせているようでかなり楽しみな選手です。
秋の駅伝展望
続いて創価大の秋の駅伝シーズンですが、個人的に出雲は優勝争いのダークホースだといえると思います。充実の留学生と吉田響に加え、選手層もなかなかですから、小池莉希の状態次第で存分に優勝争いに食い込めると考えています。
全日本に関しても青学の対抗馬となれる戦力をしていると考えており、3位以内は目標に設定していいように感じています。
秋の駅伝シーズン注目選手ピックアップ
ではその目標を達成するためにキーになる選手達を挙げていきましょう
小池莉希
やはり出雲・全日本への出走可否が注目される小池は注目ですね。
トラックシーズン非常にいい結果を残し、走れるなら前半のスピード区間での走りに期待がかかります。
特に全日本では彼が万全な走りができるかどうかは1つ重要になってくると思っており、個人的に非常に楽しみな選手の1人です。
織橋巧
織橋も注目選手の1人だと思います。
全日本1区でハイペースでの好走経験があり、今シーズンしっかりベストも出せている注目の選手です。もし単独走にもしっかり対応できれば、しっかり中盤区間でアドバンテージにもなれる選手で、駅伝でのブレイクに期待がかかります。
小暮栄輝
おそらくレギュラーを掴んでいる4年生の1人です。スピードはすでにトラックで実証済みでレギュラーとして駅伝に準備を進めています。
出雲は2区・4区・5区のいずれか。全日本は3~7区のどこかに起用されるでしょうし、駅伝でどこまで実力を発揮できるか注目です。
齊藤大空
齊藤もブレイクが期待される選手
画像のように3千m障害で3位に入り、川田聖真の時に触れた甲佐10マイルでは、川田より11秒以上早くゴール。ロードでの強さも見せましたから、駅伝出走が叶えば、かなり面白い存在になるんじゃないかと思います。
山口翔輝
山口は創価大で最もデビューが期待されるスーパールーキーで、もしかしたら出雲から出番があるかもしれない選手です。
1年生ながらしっかり長い距離で結果を残してきた選手で、函館ハーフでの成績から、暑さに対する耐性も実証済み。監督としても、使いやすい選手ではあると思います
個人的出雲・全日本の現段階での予想オーダー
出雲駅伝
1区石丸淳那 2区小池莉希 3区ムチーニ
4区小暮栄輝 5区齊藤大空 6区吉田響
かなり優勝を目指すオーダーを組んだうえで傾向を踏まえたつもりです。セオリーなら、6区に留学生を置くのですが、今期の吉田響は特にロードでは留学生級だと思っていますし、ちょっと吉田響が出雲の3区を走っている姿が少し想像できなかったのもあります。
もし小池が欠場の場合は2区に織橋巧が面白いのではと思っています。
全日本大学駅伝
1区小暮栄輝 2区小池莉希 3区石丸淳那 4区織橋巧
5区吉田響 6区山口翔輝 7区ムチーニ 8区吉田凌
ここはちょっと傾向に沿って並べていましたが…どうなんでしょう。榎木監督が、優勝のためのオーダーをどのように組むのかも、わかりかねるところではあるのですが、2区・3区・5区・7区にはしっかり主力を配置してくるのではないかと考えています。
あとがき
いかがでしたでしょうか。今回は創価大学の駅伝シーズンのための戦力分析と注目選手のピックアップをさせていただきました。
今年のチームはムチーニ・吉田響と2枚の大砲を抱えた97回箱根大会以来の巨大戦力で、同大会の往路優勝以来のタイトルが期待できる「勝負の駅伝シーズン」になるのではないかと感じています。勝負師としての榎木監督の采配が楽しみです。
次回は帝京大学の駅伝シーズンのための戦力分析と注目選手のピックアップをさせていただきます。次回の記事もよろしくお願いします。