【日本一細かい】101回箱根駅伝の戦力分析と区間予想【帝京大学】
この記事は12/10に発表された、20大学のチームエントリーから、大学の戦力分析と区間予想になります
戦力分析
エントリー
ではまず16人エントリーをざっとおさらいしていきましょう。
出雲・全日本を走ったメンバーは9人はしっかりエントリーされてきましたね。そういう意味では、非常に順調といえます。
外れたのが少し意外なメンバーであれば、4年生の福島渉太と1年生の松井一ですね。
福島渉太は下級生の頃には実績十分だったが、2年生の出雲以降苦しんだ選手で、4年生になって復活が期待されており、出雲前まではかなり順調にいっているように思えたのですけどね…。少し寂しい気持ちもあります。
松井一は夏に選抜合宿にも参加し、12月頭には28分台を記録していた若手のホープ、外れましたが2月のロードシーズン以降での飛躍が期待されます。
エース
帝京大のエースは4年生の山中博生です。
1万mの帝京記録保持者であり、関東インカレ1万m入賞者。帝京史上最もスピードのある選手といっても、全くもって過言ではないといえます。
昨年の箱根2区でのタイムは1:08:10。2区のコースへの適性があるとは言えないと思いますが、本人は66分台を目指すといっています。
主力選手
主力選手ですが1人目は4年生の福田翔でしょう。
昨年の箱根駅伝予選会では、エースの山中がいなかったとはいえ、チームトップで、上位通過に貢献。今年は出雲6区8位・全日本7区8位と、終盤区間で粘りの走りを見せています。長い距離に非常に強い選手で、またどの区間でも対応できるのが強みです。
主力選手の2人目は4年生の小林太晟です。
前回の箱根での9区区間賞など、長距離区間で強みを見せる選手です。全日本では主力区間の8区で区間4位と素晴らしい走りを見せています。
主力選手の3人目は3年生の柴戸遼太。
1年生の時から、4区で好走するなど、早くから主力選手として活躍していた選手で、昨年の箱根では3区を走り、区間9位ながら5人抜きをしたロード巧者です。今年は秋口の故障で、出雲をスキップし、全日本では繋ぎ区間の5区11位と苦しんだのですよね。ただ、その1週間ごの日体大記録会で1万m28:26のベストを出し、復調をアピールしました。
準主力選手
ここからは準主力選手。1人目は島田晃希です。
下級生の頃から将来の主力候補として注目され、昨年駅伝デビューを果たした、山中の後のエース候補。今年は全日本の1区で9位と、まずまずの走りを見せています。
2人目は、2年生の廣田陸。
1年生の時に、夏前のハーフマラソンで好走し注目された選手で、今季は、出雲3区・全日本4区と主力区間で耐える走りをした、帝京の次のエース候補です。11月上旬には28分台のベストも記録出来ました。
3人目は、3年生の尾崎仁哉を挙げておきます。
昨年の箱根では、5区でほろ苦いデビューとなりましたが、今季飛躍。出雲2区6位、全日本3区13位と、主力区間を走りました。この選手も。11月上旬には1万mの記録会で28分台のベストも記録しています。
4人目の準主力選手は、2年生の楠岡由浩です。
帝京大の歴代でも殆どいない、高校時代のPB13分台を引っ提げ、鳴り物入り入学した選手で、2年生になって、ようやく台頭してきました。
出雲4区8位・全日本6区4位と活躍。特に全日本6区での走りは、途切れかけた流れを獲り戻す、見事な走りでした。
山登り候補
帝京の5区は不透明。そもそも帝京大にとって5区は鬼門なんですよね。
90回以降の11大会で、5区区間一桁は4回で、細谷翔馬と平田幸四郎、そして99回の新井大貴のみ。その為、中野監督もかなり苦心しているとおころだと思います。
個人的に候補だと思うのは、4年生の黒木浩祐と浅川侑大。
2人とも上尾ハーフで上位に入っており、それぞれ5区と8区を希望。過去の傾向として、5区を走る選手はこの2つの区間を志望しがちです。
下級生のエース候補が有力ということで、黒木が出てくる可能性は低いのかな…と思います。あとの候補では、廣田や柴戸の名前も挙がっていますがどうでしょうか。
山下り候補
実は帝京は山下りの6区も鬼門で、横井・島貫が卒業後、1回も区間1桁がなく、4大会連続で区間15位以下と非常に苦しんでいます。
そんな中山下り候補としては3人の選手が希望しています。4年生の林叶大と3年生の鎗田大輝・山口翔平の3人です。
林は関東インカレに3千m障害で出てきた選手。11月上旬の記録会で28分台を記録しています。山口と鎗田の2人は12月頭の記録会で29分ちょっとの1万mの自己ベストを記録しました。
おそらく平地の実力をそこまで加味しない傾向が強めで、適正を最も重視して選ばれると思います。
10番以内の出走争い
ここからは10人目として出走を目指す選手達を紹介していきます。
4年生では高島大空。上尾ハーフ64分台前半で16人エントリーに滑り込んできました。
3年生では2年前の出雲でスターターを務めた、3年生の藤本雄大。
中野監督からの期待が高い選手で、12月頭の記録会で28分台を記録しています。
後は1年生から唯一のルーキーである、小林冴芽。
上尾ハーフを、チーム2番手の63:21で駆け抜け、16人のエントリーに入ってきています。
戦力からの区間編成考察&予想
考察
帝京としては、山に自信がない分、往路は固めたい所。
2区は余程のことがない限り、山中で確定でしょう。次に帝京が最も重視している4区は福田翔。3区は2年連続での柴戸を予想しておきます。
もう1人の主力の小林は9区での続投予想。
1区は全日本からの続投で島田予想。7区、8区、10区は出雲・全日本を両方経験した、楠岡・尾崎・廣田の3人か。全日本6区を考えると7区を楠岡、8区を昨年5区の尾崎、残った10区を廣田と予想しておきます。
5区は、下級生のエース候補が有力ということで、浅川と予想しておきます。
最後の6区は、3千m障害で関東インカレにも出走している、林で予想してみます。
区間予想の結論
1区 島田晃希 2区 山中博生 3区 柴戸遼太
4区 福田翔 5区 浅川侑大
6区 林叶大 7区 楠岡由浩 8区 尾崎仁哉
9区 小林太晟 10区 廣田陸
目標と展望
目標は余裕をもってシードを獲れることになるでしょう。
帝京としては、山に自信がない分、リードをもって5区・6区に入りたいはずです。その為にも、2区・3区・4区は非常に重要になってきます。また帝京としては7区・9区に自信を持てる選手を持ってくるので、その区間で稼ぎたいはず。逆に5区は73分半・6区は60分切り程度で耐える区間になるのではないでしょうか。
キーマン
ここからはキーマン・予想出走区間、ポイントを話していきます
山中博生 推定起用区間:2区
戦略上2区は非常に重要になってきます。
今年の2区は、おそらく区間15位までが67分台で入ってくるでしょうし、山中の昨年の区間タイムは68:10。今年はまず67:30程度が目標になってきます。
柴戸遼大 推定起用区間:3区もしくは5区
柴戸もキーマンの1人。
今年は例年以上に2区・3区・4区が大事になってきますから、3区を予想される柴戸はキーマンです。また噂に挙がっている、5区の場合は、72:50程度が基準タイムで耐える形になるのではないでしょうか。
浅川侑大 推定起用区間:5区
帝京は山を非常に苦手としており、5区が予想される浅川には、苦手解消の期待がかかります。
もし、主力級を起用しないなら、73分半~74分切りのところで耐えたい所です。
あとがき
いかがだったでしょうか今回は帝京大学の戦力分析とそれによる区間予想と戦略、展望について語らせてもらいました。
平地の充実は、過去に類を見ない程度で、過去最高順位タイの4位も、山を乗り越えれば見えてくるはずです。
また次の記事では創価大学の戦力分析と区間予想、戦略、展望について語る記事を書かせていただきたいと思います。次回の記事もよろしくお願いします。
最後までお読みいただきありがとうございました。