小林正人|Masahito Kobayashi

明治大学建築学科教授|数百年・数千年に一度という大地震に対して,被災後の即時復旧・事業継続可能なレジリエントな建築の実現を目指しています。建築は美しく,快適でなければならないが,まずは安全・安心であることが求められるというスタンスで活動しています。

小林正人|Masahito Kobayashi

明治大学建築学科教授|数百年・数千年に一度という大地震に対して,被災後の即時復旧・事業継続可能なレジリエントな建築の実現を目指しています。建築は美しく,快適でなければならないが,まずは安全・安心であることが求められるというスタンスで活動しています。

最近の記事

免震構造の普及で住み続けられるまちづくりを

Meiji. net, 2021.11.19 小林正人(明治大学理工学部建築学科) 1.東日本大震災でも機能が失われなかった免震構造の病院  地震発生のメカニズムは、プレートテクトニクスで説明されます。地球の表層部を覆う硬いプレートは一様ではなく複数あり、それが動き、重なり合うことでプレートの境界や内部で地震が発生します。日本はそのプレートがいくつも重なり合うところに位置しているので、世界的に見ても、地震が多い地域になっているわけです。  実際、東日本大震災を引き起こし

    • 追悼 洪 忠憙先生を偲んで

      日本免震構造協会『MENSHIN』125号(2024年7月号) 日本建築構造技術者協会『structure』171号(2024年7月号) を再編したものです。 小林正人(明治大学理工学部建築学科)  明治大学名誉教授 洪 忠憙(ただき)先生は、2024年4月8日、満88歳にてご生涯を終えられました。先生の薫陶を受け、25年が経ちましたが、穏やかな表情を拝見しますと研究室でご一緒した日々が、まるで昨日のことのように思い出されます。建築構造の設計をモーツァルトの交響曲やアイン

      • 地震動と免震構造:防災数学への期待

        数学セミナー2024年3月号(通巻 749号) [特集1]防災数学—防災を広く捉え,災いから未来を紡ぐ 小林正人(明治大学理工学部建築学科) 1.免震構造とは  数百年・数千年に一度という大地震に対して,被害を最小限に留め,被災後の即時復旧・事業継続を可能とするレジリエントな建築の実現は,建築学の研究者・技術者に課せられた最も重要なテーマであり,社会からの期待も大変大きいです。  地震に対する抵抗機構を分類した耐震・制振(制震)・免震という用語は一般化しています。特に免