〔95〕人類社会を律するエントロピーの法則(2)7/23午後6時完了 必読
〔95〕白頭狸の時務随想 人類社会を律するエントロピーの法則(2)
白頭狸は人類社会の進化発展を熱力学のアナロジーとして論じようとしています。動機は曩に述べたように、国家成立の必須要件たる「兵ヲ足ラス」ことを放棄した戦後日本を何としても「普通の国」として立て直したいからで、「そのために何をすべきか」を考え始めたのです。
そこでまず〔89〕で「現状の社会がエントロピーの極大になって行き詰っている」ことを論じた白頭狸ですが、項目が段々進んで今は〔94〕に至りました。どの項も大抵は数回補筆していますので、最初から読んでおられる方も必ず読み直して最後まで目を通してください。
なかには広言を憚る事項もあるので、シェルター効果を期して有料領域といたしますが、修文した後も、同じ項目(〔〇〇〕)内では追加負担は発生しませんから、必ず最後まで読んでください。〔95〕についても、今後についても同じです。このこと念を押しておきます。
さて日本を立て直すためにはまず現状の分析が必要です。白頭狸が観るところ、目下地球上のほとんど地域的文化系において、系内の社会的エントロピーが極大に達しております。
エントロピーの極大化は、その系において「一切の反応が停止する」ことを意味しますから、ようするに地球上のあらゆる箇所で大停滞が発生しておるのです。
地域的社会系と何か。
人間は社会的動物で社会を形成して集団生活をしております。それも、全人類が統合して一つの集合体を成すものではなく、歴史の中で地理的文化的に形成された特定範囲の集合体がそれぞれ一つの地域社会を形成しております。その地域社会のさらなる集合体を全人類社会とみなすことになりますが、ここは地域社会を考察の対象とします。
地域社会とは詳しく云えば、地球上の各地に割拠する「文化的社会的熱力学系」です。太古以来地球上の各地で特定の地域文化を共有する人間の集団が国家社会を形成し、発展・進化・循環しておりますが、これを律する運動法則を物理学の「エントロピー増大の法則」によって考えんとしておるのが白頭狸です。
以下で、考察を進めながら所見を述べていきたいと思いますが、ここから有料領域としますので宜しくお願いいたします。
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