34歳の誕生日

(以下、日記より抜粋。一部加筆・修正。)
 今日、34歳の誕生日を迎えた。一念発起して猛勉強を始めた14歳から20年。ドイツから帰国後、大学院に進学した24歳から10年。大学院を修了後、社会人として働き始めた29歳から5年。ここまでで、人生を100年とすると、3分の1生きたに過ぎない。(あっという間であったが。)

 定年が70歳とすると、少なくともあと35年以上働くことになる。実際には、今の日本の現状を鑑みると、その先数十年間も働くことになるだろう。
 今からでも遅くはない。一からであっても、知識・技術・経験を身につけ極めて、自分のやりたいこと、好きなこと、向いていることを職業にしよう。

 ここ1年を振り返ってみよう。昨年末~年初は部屋の大掃除をして心機一転、やる気に満ち溢れていた。昨年11月に、休職期間満了で退職し、失意のどん底からすぐに立ち直ることができた自分を褒めたい。

 その後は失業保険でのんびりと生活をしていたのだが、再飲酒と抑うつの連続にとても苦しんだ。年末にせっかく綺麗にした部屋も、すぐに”ゴミ屋敷”と化し、長い間自己嫌悪に陥った。さらに、酒によるトラブルもこれまで以上に悪化の一途を辿った。

 一つの大きな転機は、2月頃から(本格的には4月から)臨床心理学の勉強を始めたことである。大学院を修了してから5年もの間、研究に対して完全に燃え尽きてしまっていたが、ようやく学問に前向きになり、論文や専門書を読めるようになったのである(燃え尽き症候群からの回復)。これまでと異なる専門分野で学問への意欲を回復したことは、妙ではあるが興味深い。

 結局、心理系の大学院は一旦諦めたものの、有難いことにかつて仕事や研究でお世話になった教授から声がかかり、経済学分野において博士課程の受験を決意するに至った。(加えて無職の自分に、教授は研究に関連する仕事も与えて下さった。)

 勿論、この歳で博士課程に挑戦することは、自分でも言うのも何だがハイ・リスクで勇気のいることである。しかし、8月にホームセンターのアルバイトを2週間で辞めた時に、改めて痛感したのだった。「自分には、お金のためだけに自分に言い聞かせて仕事は出来ない」と。

 受験に向けて、無理をせず1年以上をかけて入念に準備することにした。経営学の修士号を取得したとはいえ、経済学は畑違いの分野である。決して奢らず、謙虚に、基礎から徹底して、経済学、数学、英語を独学するとともに、働いて進学後の学資と生活費を貯める必要がある。

 この決断が後に吉と出るのか、それとも凶と出るのかは未来のことだから分からない。しかし過去の経験からいって、”その時”にしかできないことは人生にあるし、挑戦しなかった後悔は一生付き纏うことになる。この日記を書くにあたって最初に「人生の数直線」をノートに描いた。人生は長い。

”賭け”に出よう。

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