広島のサッカースタジアムを考える
サッカーワールドカップで日本代表が快進撃をしている。
わが広島の街にもJリーグのサンフレッチェ広島があり、
私も年に何度も応援に行って楽しませてもらっている。
そんな広島の街のど真ん中とも言える場所に、
現在サッカー専用スタジアムが建設中である。
開業予定は2024年2月。
あと1年ちょっとで新スタジアムでサッカー観戦ができると思うと
期待に胸が膨らむ。
ただ、期待とは裏腹に不安もよぎる。
次の3点である。
1,観客が集まるのか
2,試合開催日以外の活用策
3,現スタジアムをどう活用するか
サンフレッチェ広島の1試合あたりの観客数は
2012年のJ1初優勝時の17721人をピークに年々減少し、
新型コロナの流行で莫大な影響を受けた2020年は4829人となっている。
ルヴァン杯を制した今年は久々の1万人越え(10493人)と、
復調の兆しを見せているものの、
コロナ流行前の水準にさえ戻っていない状況である。
新スタジアムの座席数は約3万席。
果たして、満員の観客でスタジアムを紫に染めることができるのか。
試合開催日以外の集客、活用策も心配の種である。
試合は年20日程度しかない。残りの340日をどうするのか。
記事によれば「多機能化施設」を整備し、
「民間の自由な発想による活用」を期待しているそうだが、
残り1年の時点で何も決まっていないも同然である。
本当に大丈夫なのか?
さらに心配なのが、
現スタジアムであるエディオンスタジアム(広島広域公園)を
どう活用するのか
まったく議論されていないことである。
1994年のアジア競技大会のメインスタジアムとして整備された
立派な競技場だが、
築30年を超えて老朽化が目立っている。
サッカーの試合以外にも陸上競技等で使用しているが、
3万人収容の観客席は不要といえる。
莫大な維持費だけがかかる「不良債権」になるのではないか。
行政は速やかに議論を開始してほしい。
「民間の自由な発想による活用」を期待しても良いのではないだろうか。
マスコミ関係者も良いことばかり報道するのではなく、
「負」の部分にも目を向けた報道をしてもらいたい。
それによって行政や経済界、市民を巻き込んだ議論が活発化するだろう。
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