でっかい冬虫夏草
向こうの星にあるのは小さくて丸いきのこの星です。星の名前は、忘れました。ただそこは誰もいない、暗くじめじめした星であります。私らが行った時は暗い夕暮れ時で、わさわさした苔の岩岩の脇やら背の低い木の根元に、柄の丸っこいきのこが点々と生えているのでした。きのこは見境なく生えます。岩や根っこに限りません。これをご覧なさい、その星から持ち帰った盾です。この星にもある程度の文明があったのでしょう、重たく立派な盾です。しかし真ん中に嵌め込まれた宝石を除けば、もう盾の表面ほとんどをきのこが覆い尽くしています。
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