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Z世代よ。戦いはもう始まっている。

 今日まで,新型コロナウイルスの影響もあってかZ世代の中で起業をしようとする人が多く存在している。実際,twitterやfacebook,instagram,tiktokやyoutubeでは起業をしたことでSNS戦略に励んでる人を多く見かけるだろう。また,経済産業省では彼らのような起業家を支援していこうと中小機構が設置されており,ビジコンの開催や各地の起業家系シェアハウスを訪れては起業しようとする学生への支援してほしい内容を聞き取りしている。
 しかし,この国。いや,この今の世界において起業というものがいかに血みどろの修羅の道となっているのかをご存知だろうか。
 
 そもそも,現在日本において企業は367万4000社に及ぶ。そのうち,99.7%が中小企業でさらにそのうち70%が赤字経営をしている状況なのだ。これがどういう数字を表しているのか。これを読んでいる諸君はどのように思うか。実際に70%の企業が赤字ということだけで今の日本がどんだけ不景気かどうかがわかるはずだ。それだけでなくもし,100人の人が今日起業したらどうなるのか。
 統計学上の話をすると,100人中20人が1年で倒産。5年後には99人が倒産してしまっているというものがある。もちろん。赤字経営の企業の中にはあえて赤字にしている企業も存在している。それは何故か。

 この話は,すごくシンプルである。この国で起業をするのであれば当然法人なら法人税,個人事業主なら所得税という税金をし払わなくてはならない。そして,あえて赤字にしている企業はこの税金がミソなのだ。例えば,企業の1年の収入が1000万円だったとする。その時の1年の法人税は232万円。個人事業主であれば所得税330万円年間で支払わないといけないのだ。赤字を狙う企業はこの税金を払うことをとても嫌がるのだ。でも,嫌がったとしても納税は日本人の義務だ。これは,この国で稼ぎたいのであれば絶対に避けられないものだ。しかし避けるための方法も存在する。それは何か。
 法人税や所得税というものは,簡単な話が稼いだ金額に対して税率をかけたものを税金として支払わないといけないというものが税法の仕組みだ。だから,稼いだお金が少ければ少ないほど支払わなくてはいけない税金は少なくなる。では,それに基づいた時年商がゼロもしくはマイナスの場合はどうなるだろうか。そう。支払う税金がなくなるため支払わなくて良くなるのだ。それだけでなく,マイナスの分は次月に繰り越しできるのだ。わかりやすく言うと翌年の売上金にマイナス分を加算することがでると言うことだ。
 例えば,今年の売上が-200万円だとするなら,翌年に500万円を稼いだとしても-200万円を加算することができるため翌年の売上は500万円-200万円で300万円の売上とみなされるため,500万円の時の法人税75万円ではなく300万円での法人税45万円で良いのだ。つまり30万円分安く税金を安くできるということなのだ。
 では,どうやって企業は赤字を作っているのだろうか。それは,すごく簡単で社長である自分を委託契約の元で年間1000万円を会社から給与として支払わせ、そして,その給与のうち何割かを会社に貸し付ける事で企業にお金を入れているのだ。また,委託契約のため経費として色々なものを計上している。
 これで,税金をほとんど支払わなくて良くなるという仕組みだ。これを読んだ諸君は「なるほど!めちゃくちゃいいこと聞いた!」となるかもしれないだろう。しかし,これをし続けた結果,企業としての価値は低くなりM&Aの時も資金調達で銀行の融資やVC,投資家による投資においても難しくなる。その結果として大きな事業をする際に大きな資金を扱うことができなくなる。つまり,企業を長く続けることはかなり難しくなるということだ。しかし,そういった企業が現在,赤字企業のうち40%が占めておりしかも,赤字の中では上位を占めてしまっているのだ。これは,アニメでもたらればの話ではない。数字に基づいた現実なのだ。そう。これが起業における厳しさなのだ。しかもこの現実やどうしてこうなってしまう理由というものは,起業を考えてる人は愚か。起業支援をしている人でも気付いてないことが多い。気づいてた人については,この起業を考えている人を食い物にして自分の赤字を少しでも解消しようという算段の人も多いのだ。つまり,これは食うか食われるかの戦争なのだ。そして,これは起業をしてなくても公務員や社会人を狙う人でもその戦争に巻き込まれてしまうのだ。
 
 そう。この世はすでに修羅の戦争の世界へと変貌してしまっているのだ。

戦うか。逃げるか。それとも食われるか。

 あなたは,どのみちを選ぶ。

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