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寝る授業をする奴は詐欺師だ

今日、学校の現場では生徒に対してこんな言葉を放つ教師が後を絶たない。

『寝るなら教室から出ろ』

『お前寝るとかやる気なさすぎやろ!』

私は、こんな言葉を発する教師に対して憤りすら覚えてしまう。

生徒が寝る原因は何か。どうして寝るのか。何が生徒を寝かせてしまう要因は何なのか。そういう話をするといつも先生側は『生徒にやる気がない』
『生徒が疲れている』『ずっと座ってるから』『体育の後て疲れるよねえ』
という言い分が飛び交う。

だが、全ての生徒の意見はただ一つだ。『つまらないから』
もう私はこれに尽きると思う。いや、この意見しかない。

よく、子供と一緒にドラえもんの映画を見に行って一緒に寝てしまってるお父さんを目にするとがあるだろう。
お父さんからすればドラえもんをしっかり見るというのは下手したら二桁年ぶりだ。
そして、ドラえもんは2020年で50周年を迎えている最強アニメだ。普通のアニメは12話(約3ヶ月)で終わるため、週1でコンスタントに50年間も続いているドラえもんの化け物さ加減がわかるだろう。
 しかし、お父さんはそのドラえもんの映画を前にして寝るのだ。どうしてだ。でも、もしそのお父さんに映画のスクリーンでAVだったり、ブレイキングダウンを見せたら起きてむしろ興奮している。たとえ、仕事終わりの夜の1時だったとしても野球の生中継をビール飲みながら興奮してテレビにがっついてる。
 ではどうして、ドラえもんでは眠ってしまうのか。それは、ドラえもんは子供向けに面白くできているアニメであって、大人向けではないからだ。そしてそれをお父さんは知っている。しかし、今のドラえもんの映画は大人の心にも刺さるような内容にはなっている。それでもお父さんは見る気してないのだ。なぜなら、どんなに大人に刺さる内容の映画を作ってもそれはお父さんにとって子供向けという先入観があるからだ。
 
 先述した通り、大人たちは寝てしまうというシチュエーションについてはどんどん出て来るだろう。しかし、それを生徒に当てはめようとしないのだ。
そして、生徒が寝てしまうような授業をずっとして、さらに寝てしまう生徒を怒鳴りつけるのだ。
 
 私は、そんな教員は全員詐欺師だと思っている。そんな塾講師は詐欺師だと思う。
我々、大人の時間というのは正直1年も3年もあまり変わらない。ただ歳をとるだけで毎年同じようなことをしているだけだ。
でも、生徒たちは違う。中1と中3、高1と高3では状況・見えてる景色全てが違うのだ。
 そして彼ら詐欺師たちは平気でそんな彼らの時間を1時間でも10時間でも奪うのだ。塾講師に至っては、時間だけでなく金さえも取るのだ。そして、詐欺師はそんな罪悪感が一切ない。むしろ100生徒が悪いということに信じて疑わないのだ。もうタチが悪い。
 でも、生徒からすればその1時間や2時間が何よりも大切なのだ。その1時間があれば、人と付き合えたかもしれない。ゲームを極めることができたかもしれない。友達とマックで食べて親交を深められたかもしれない。部活を極められたかもしれない。友達とSNSの動画を撮って投稿してバズってインフルエンサーになれたかもしれない。
 そして、その中高生の1時間は決して元に戻らないし、やり直すこともできない。例えば、あなたのじいちゃんが急に『わし、中学生に戻りたい』といってはいそうですかといって戻れるか。大学は戻れるだろう。現に大学で18歳19歳の中で30代後半のおっさんがおるケースは少なくない。でもあなたの中学の思い出で同じクラスメイトに30代後半のおっさんやおばさんがいただろうか。もしいれば、それは不審者であり、おそらく犯罪者予備軍だ。だから、どんなに金を積もうとどんなに労力を重ねようが中高生に戻ることは無理なのだ。
 そんなかけがえのない時間をつまらない授業をする教員は平気で真顔で奪うのだ。
これは、詐欺師と言っても過言ではない。むしろ戻ってくるお金を奪う普通の詐欺師よりも詐欺師だろう。
 
 そして、生徒を舐めている。寝ているような生徒に対して、やる気がない。疲れているという言葉で片付ける彼らは、本当に生徒を舐めていると私は 思う。
 生徒は10代で細胞分裂を毎日のように繰り返している現役の成長期なのだ。ただ、死んでいく細胞しかなく、さらにタバコも酒でさらに細胞を殺しているあなたと違うのだ。そして彼らは、何よりも好奇心の塊だ。なんでもしでかす。スシローぺろぺろや小学生でyoutuberをしてる子。中学生ながらに妊娠をする子。エロのことなら寝ることを惜しまない男子中学生。マックのポテトLサイズを10個以上頼んで四人のみで食べ切る男子高校生。もう、何をしでかすのか我々では想像できない。そして、彼らの中には面白いや好奇心しかないのだ。そんな好奇心を掻き立てれば、勉強だってできるのだ。授業だって聞いてくれる。そんな面白い授業。彼らの1時間に価値を見出せる授業ができる者がようやく教育者 を名乗れるのだと私は思う。

でもその面白い授業もゲラる授業も大切だがそればっかりではだめだ。笑点や長らく愛されているアニメでもずっとゲラる内容が続くわけではない。時にはゲラり、時に感動やインタレスティングな内容を織り交ぜる。それによって、話に緩急をつけて人を惹きつけている。
 人には刺激を感じる基準で閾値というものが存在する。そして、それはずっと同じ値にあるのではなく何度も同じ値の刺激を与え続けると慣れてしまい、閾値が上がってしまうのだ。そんな中で元の同じ値の刺激を与えても彼らは何も反応しなくなる。それが飽きにつながるのだ。
 それが、最初爆発な人気を叩き出した後、ずっと同じネタをやって飽きられてしまう一発屋が辿ってしまう理由なのだ。
 多くの長く愛されている大御所アニメはそれに気づき、工夫して閾値をコントロールさせている。
  あのいくつものご家庭を下ネタで気まずくさせた銀魂でさえも不意の感動モノや深い話を織り交ぜてくる。それが銀魂ファンを飽きさせずそして虜にさせているカラクリの一つだ。
 では、これを授業で織り交ぜるならどうするか。ゲラる授業と感動・深い話をする授業をバランスよく織り交ぜていき、さらに授業を15コマとして一つの物語として構成して考える。さらに笑いのポイントやどこで感動させられるかなどそれらを常に考え、構築していく。そしてをそのプログラミングした授業を生徒に発表したことで生徒がプログラミングどうりに動いてくれることが私にとっては一番の幸福であり快感だ。そして、そんな授業が生徒は覚えてくれ、さらに学びたいとなり、自ら学習をしていくのだ。もともと、5教科という学校で教える科目はウニのようなものだ。見た目も手触りも最悪。でも、しっかりと処理をした後に食べるととてつもなく美味しい。それが学校で教える科目だ。しかし、詐欺師の連中はそのウニを中身ではなく外側からそのまま食わせていくのだ。苦痛でしかない。痛い。拷問で訴えても文句言われんだろう。
 でも私は、そのウニの中身のおいしさを生徒と分かち合い、一緒に味わいたい。そして、そのウニのおいしさを知ってるのは成功者しかいない。

私は、自分のそんな快感と生徒への共感を得るために今日もひとつ授業を構築していく。

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