めい

元書店員。今はただの自堕落主婦。5月から別の仕事始めました。

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最近の記事

北海道へ行った話

 表立ってXなどで公言したことは無かったと思うが、実は私、コーラスをやっている。オバちゃんばかりの女声コーラスだ。20人にも満たない人数だが、ハイテンションで熱心な指導の先生と、我々には勿体ないほどの技量をお持ちのピアノの先生と、気の合う仲間たちでけっこう楽しく毎週歌っている。  拙い私たちだが毎年参加しているコンクールがある。朝日新聞社主催キューピー協賛のおかあさんコーラス大会だ。5月ごろに地区大会が行われ、選ばれし団体が全国大会への出場権を得る。たかが「おかあさん」だと侮

    • 「望月の烏」

      なんだろう、とてつもなく虚しさを感じてしまったのだ。 それぞれが出来ることを、やりたいことをやりたいようにやる。 落女の澄生の語る、真赭の薄と澄尾の方針だという上の言葉は、今の私にも突き刺さる。 雪哉(敢えてこう呼ぶ)も凪彦も澄生もみんな、山内の弥栄を願っているというのに、このすれ違い方よ、酷く虚しくないか。 登殿の儀と聞けば空恐ろしくなり、冒頭の人物相関図を見るだけでもいろんな想像が駆け巡り、ええっ!この子まさかの!に続いて出てきた名前にここからが本番か、と思い知る。 雪

      • 「リンカーン・ハイウェイ」

        たった10日間のエメットとビリーの兄弟、それに絡むダチェスとウーリーの濃密な物語。所謂ロードノベルってやつです。 1954年。サライナの更生施設から出所してきたエメットは、弟の待つネブラスカへと帰ってきた。亡くなった父の家を売り、母親の向かったと思われるサンフランシスコへと愛車のスチュードベーカーで旅立つつもりが、更生施設から抜け出してきたダチェスとウーリーに翻弄される羽目に陥り、彼らを追ってニューヨークへと向かうことになる。途中、二人は多彩な出会いを経験する。 冷静で考え

        • 『暗殺者たちに口紅を』

          社会的悪人を始末する暗殺組織〈美術館〉で、長きに亘って仕事をしてきたビリーたち女性四人組ももう引退だ。退職祝いに招待されたカリブ海クルーズへと乗り込んだが、船で乗務員に成り済ました組織の仲間を見つけ、これは罠だと悟り脱出を試みる。その方法たるや! 組織が自分たちを始末しようとしていることに気づいたビリーたちの行動力に驚きを隠せない。この人たち、還暦なのだよ。ビリーの、のっけからの勘の良さ、つまり骨の髄まで叩き込まれたプロ意識にがっつり惹き込まれてしまった。四人其々の特技を活か

          閉店までのカウントダウン①

           それは唐突に告げられた。  いや、薄々は分かっていた。ここのところ、お客さんの数が肌で感じ取れるほど減って売り上げがびっくりするほど下がっている。そして、文具の担当が、印鑑置くの止めるらしい、置いておけばいいのにと嘆いているのを聞いたからだ。  思ったよりも冷静に受け止めた自分がいた。    でも、こないだわざわざ工事をして光回線引いたところやん?  (ぎりぎりまでのADSL回線だった)  レジも新しいのに替えたところだよね?  (取次の都合で全とっかえなんだが)  

          閉店までのカウントダウン①

          明日、とうとう、公式に発表する。

          明日、とうとう、公式に発表する。

          鎌倉へ行った話

          オバちゃん5人で、6/1に鎌倉に行こうと計画をたてた。 一泊だから王道コースの旅だ。いろいろ考えて梅雨の前、鎌倉と言えば紫陽花だけど少し早いかな、と日にちを設定したつもりだった。そのときは。 想定外な梅雨入りの早さに加えて、台風まで近づいている。直接の影響はないとはいえ、梅雨前線を刺激しまくっていて、ひたすらに雨が降る予報になっていた。 しかし仲間内に強烈な晴れ女がいる。彼女のおかげかありがたいことに、初日は何とか天気がもってくれた。 朝早くに大阪を出発、昼前には鎌倉に着

          鎌倉へ行った話