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【実話】N神社での不思議な出来事②落ちてきた蜂


去年の秋だったかと思います。

その日もN神社にお邪魔して
末社に手を合わせていました。


本殿のような立派な造りではないので、
せりでた屋根のようなものもなく、
お社から少し離れたところで
私は軽く頭を下げていました。




すると、私の右斜め後ろの方で
コンっという木の棒で何かを叩いたような
音がしました。



なんの音かと周りを見渡して見ますが、
頭上には何もなく、遥か上に木々の枝が伸びているばかり。


たしかに物が木か何かにぶつかった音がしたはず、と今度は視線を下に下ろしていきますと
なんと足元に4センチほどの大きさの
スズメバチがいたのです。


ただ、そのスズメバチの様子はどこか普通ではありませんでした。

地面を這っているわけではなく、
どこか苦しそうに脚をバタつかせ、
とくに前足2本で頭を擦っているのです。





私はその様子を見て、
さっきのコンっという音はこの蜂が
何かにぶつかった音だということに気がつき
納得しました。


蜂を刺激しないようにその場から離れつつ
駐車場へと向かっている途中で、ふと疑問に思いました。


蜂はいったい、何にぶつかったというのでしょう。


私の頭上には障害物ひとつなく、
あるとしたら木ぐらいですが、それも側には生えていなくて、見上げた遠くの先で木の枝がいりくんでいるくらい。


なんにせよ、私はお祈りしている最中に
蜂の羽音が聞こえなかったので、
もし、蜂が私めがけて迫っていたとしたとして、何かにぶつかることなく飛んできたとしたら、私はそのまま刺されてひとたまりもなかったでしょう。


とにもかくにも命拾いをしたというお話です。



余談ですが、N神社の本殿の脇には
狛犬とは別の動物の像が
対になって建てられているのですが、
彼らの手には、神主が持つ大麻を模した鉄の棒が握られています。


もしかしたらお守りいただけたのかも…
そんなことを勝手に妄想した次第です。


(サムネ写真:Pixabay)

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