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【実話】赤い尻尾


とても短いお話です。


私の部屋にはクローゼットがあります。

部屋自体の広さは5畳ほどなので、
上着に限らず、掃除機や季節外の寝具やマットを突っ込んであり、それはもう見せるのが恥ずかしいぐらいのすし詰め状態です。



今年の2月頃だったかと思います。


肌寒かったので、クローゼットに閉まっていたひざ掛けか何かを出そうとして、
両開きの折れ戸を開きました。


開けた瞬間、ほんの一瞬でした。



頭上から長さ40cm、丁度人の腕ぐらいの
長さの真っ赤な尻尾のようなものが
苛立った猫のそれのように
ブラブラっと垂れて左右に激しく揺れたのです。


驚いたあまり私は扉を閉めてしまいました。


一体あれはなんだったのか
もう一度確認するために恐る恐る開けましたが
そこには何もありませんでした。

念の為落ちていないか床を見たり上を確認しましたが、そんなものは何もありませんでした。


そもそも、あんなに激しく揺れていたというのに、物音ひとつしなかったのは変だとも
冷静になった頭でようやく理解しました。


一体あれはなんだったのか、
今でも分からずじまいです。



記録のためその日のうちに書いた漫画


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