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【実話】N神社での不思議な出来事③浮遊する白い玉


2024年7月頭に体験したお話。


本殿でのお参りを済ませて振り替えると
後ろからふーっと数ミリほどの小ささの白い玉が飛んできました。


N神社は自然豊かな所にあるので
小さな虫が飛んでいることはよくあるのですが
どうも動きが羽虫のそれではありません。




では埃か何かかと思いましたが
風の流れとは違う方向へと飛んでいくそれは
どこか自分の意思があるような
動きであります。


あまりにも小さなそれがどこに向かおうとしているのか気になった私は、
気を抜くと背景と馴染んでしまう
小さな白い玉が、どこにいくのか見失わないように、両手の人差し指と親指で小さな菱形をつくり空中を飛ぶそれに標準を合わせました。



そのおかげで白い玉の姿がはっきりと見えたのですが、ただの白い丸だとばかり思っていたそれは、玉に尾ひれがついたような歪な形をしており、さらに驚くことにそれには6本の脚のようなものが生えていました。


それは体を上下にうねらせて、泳ぐように上昇しながら飛んでいきます。

急に速さを増して飛び始めたので
私は走ってそれを追いかけました。


もう30近くになる筆者がそんなことが出来たのは、周りに誰もいないことが分かってのことでしたが、それにしても周囲が見えていませんでした。


ぐんぐんと上昇するそれはとうとう空高く飛んでいき、それに合わせて腰をそらせて上を見ると、木々の葉からこぼれた、夏の昼間の太陽が眩しく目に差し込んできました。


思わず目を閉じて足をとめ、しばらくうつむいていると、次第に眩しさが引いてきたので目蓋を開きました。





目の前にあったのは、柵で囲まれ
紙垂が下がる縄が渡された
明らかに祀られているであろう背の低い木でした。

面白いことに、その縄の両端にはまるで
狛犬のように行儀よくトンボが留まっています。


近くに寄っても身動き一つしないそのトンボが
神秘的だったので写真を撮ろうとしましたが
神聖な領域を侵す気がしたので止めました。


あの白い玉のような何かはいったい
なんだったのでしょうか。


もしかしたら木の精霊か何かだったのかなと
心洗われる気持ちでいます。

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