アーティストのルーツを辿るときに苦しむ世代間のギャップ
先日いつもお世話になっている音楽好きの美容師さんと話をしているときに、
「GEZANを聴いているとレイジを思い出すんだよ」
と言われた。
【Rage Against the Machine】
名前は聞いたことある、バンドTとしてデザインと価格帯だけは把握している程度。
よし聴いてみようとレイジ、レディオヘッド、スマパン辺りを聴き漁った。
しかし、いまいちピンとこない。もちろんかっこよさを全く感じないわけではない。佇まいや音楽はめちゃくちゃ良い。けれど、どこか今自分が聴いているアーティストと同じようには熱中できない。
その原因は"社会情勢"にあると考えた。
自分が生まれていない時代の音楽を辿ろうとすると、その当時の社会情勢や状況を肌で感じていない自分にとってはその熱量や勢いを十分に感じ取ることができない。音としてのかっこよさやフレーズのかっこよさは理解できても、その当時の人たちとは同じように熱中できない。
今はオルタナロックと形容されるバンドを好んで聴いているが、生きてきた22年間の日本の音楽市場はPOPミュージックが主流であったために「反抗」などを掲げたロックに触れる機会が音楽を好きになるまで少なかった。
さらに特に荒れることもなかった思春期を過ごして不自由なく生きていきた自分にとって反抗などはマイナスのイメージが強かった。
また、生粋のロックンローラーの父親のことを少し敬遠していた(今となっては憧れに近い感情を抱いているが)し、爆音のギターに良さを感じていなかった。
だが、今となってはシューゲイザーのギターの音や爆音のギターに心酔している。それは今を生きているアーティストが作る音楽の背景にある社会情勢や生活環境を肌で感じているからであろう。
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