映画紹介【ふたりのベロニカ】
【タイトル・監督・キャスト】
La Double Vie de Véronique(フランス語タイトル )
Podwójne życie Weroniki(ポーランド語タイトル)
1991年 フランス/ポーランド合作
監督:クシシュトフ・キェシロフスキー
98分
キャスト
ベロニカ(仏/波2役):イレーヌ・ジャコブ
アレクサンドル・ファブリ:フィリップ・ヴォルテール
サンドリーヌ・デュマ
ルイ・デュクルー
ストーリー
ポーランドとフランスで、同じ年月日、同じ時刻に生まれたふたりの女の子。同じベロニカという名前で同じ容姿をしており服装から色まで好みも同じで音楽の才能があり、そして先天的に心臓を患っているのも一緒。
お互いの存在は知らなかったが、何処かで、もう一人の自分の存在を感じていた。
ある時、フランスのベロニカが東欧旅行をしている途中、観光バスがポーランドの有る街の広場を通り過ぎるのを見ていたポーランドのベロニカが
バスの窓越しに自分と瓜二つの女性を見掛けた。
【ポーランドのベロニカ】
ポーランドのベロニカは、指のケガでピアニストの道を断念した後、アマチュア合唱団で歌っていた。
彼女の神々しきソプラノは有力な指揮者にも認められ、音楽堂の檜舞台に立つチャンスを得る。
だが、彼女の繊細な心臓はその高音域に耐えられず唄っている途中で突然、倒れて帰らぬ人に.....
【ベロニカが唄う歌の歌詞】
*ポーランドのベロニカが唄う歌の歌詞は、 あまりにも美しく儚さを感じる旋律の中で、もう一人のベロニカに懸命に訴えているように聴こえます。
そこの小舟に
乗っているあなた
そんなに歌が聴きたいなら
この船について来て
私は唄いながら行く
ああ あああああ~
あ~あ、あ~ああ あああああ
.............
外海に出たら
迷わないように
私を見失わないで
先に船を進めるけれど
追いつこうと急がないで
ミネルヴァの風とアポロの光
9人のミューズが道案内を
..........
【フランスのベロニカ】
ポーランドのベロニカが心臓発作で倒れ死去した時、フランスのベロニカは其の痛みと喪失感や警告を感じ取り教師に付いて受けていた歌のレッスンを突然辞めてしまう。
小学校の音楽教師として歩み始めたヴェロニカの中では、もう一人の自分の存在感がなくなった気がしていた。
そして、ある日小学校に巡業に来た人形劇の悲しい物語に心奪われ、顔も見せない人形使いに惹かれていく。
それからというもの、彼女の元には謎めいた贈り物が次々と届く。
そのうちのひとつであるカセットテープのアナウンスに従って、サン=ラザール駅の喫茶店へと向かうと、そこにはテープの送り主である、絵本作家のアレクサンドル・ファブリがいた。
彼こそが、ベロニカが心奪われた人形使いでもあったのだが―。
ポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキ監督による美しい幻想詩。ふたりのベロニカ役を演じるイレーヌ・ジャコブ。
トリコロール/赤の愛のイレーヌ・ジャコブ。
どちらも透明感溢れる美しさと柔らかさが印象に残ります。
監督は、1991年に公開された『ふたりのベロニカ』のあと、1993年から94年にかけての『トリコロール』3部作を撮り終わった後、1996年に死去。
本日も、有り難う御座いました。