電線の射影に沿って歩く少女 そっとそっとはみ出さぬよう 溌剌なごみ収集車 百日紅 始まったなあ 「夏」が「生きる」が 空洞は2つなんだ 「あ」 君はまた また吸い込まれ なんだもう夏 着岸のフェリーの門が開くとき 差し込むヒカリ咄嗟に「あぐし」 ビル群だ 靡き揺れては 街人と夏の暑さにあてられたのだ 湖面には細波たちの文様が なぞりあなたに逢いにいきます 味わいし孤独の夜々に 残り一本になりし線香 「すぽ しょぽん」 バケツに手持花火たち 熊本県は最終日の
生乾きの洗濯物に梅雨時期のいちじくを重ねてみる悪夢
思い出の外側で途方に暮れる君が居て 思い出の内側で足踏みする君に死んで欲しくて
家に帰り「消えたい」と呟く 布団に入り後悔が寝てゆく
涙嵩が優ってる 涙傘が守ってる
勘違いの沼に潜むバケモノは あなたとワタシ丸呑みにした
少年少女へ打てない相槌 背には開かない遮断機たち
もう忘れないと誓った次の瞬間 幸せのプールでバタ足してる