2.疑惑
とある予備校生が3年間高校でお世話になった、いろいろな楽しい噂をつねづね聞かされた、(わたしにとっては)あの、「うちの副顧問」先生が誰なのか、とある予備校生に訊いてみるチャンスが訪れました。
3回目の考査のあとの成績処理の日です。
その日、わたしは前期の成績を計算するソフト?の使い方に手こずって、結局それは使えずに、自力で計算して算出して、提出して、家に帰りました。
わたしたちの夕ご飯時間より、いつも遅く帰ってくるとある予備校生に、夕ご飯を温め直したりしたあと、テーブルの向かいに座っていると、予備校生が、
「今日はなんかあった?新しいほうの学校に行った?」
と訊いてきました。
(わたしが、新しいほうの学校に行くことを警戒しているので、ときどきこ
の質問をされます。)
「あ、それがね、……」
と、予備校生に今日のトラブルの事の成り行きを話し始めました。
当然、そのストーリーの一部に、「情報担当の先生」である、某YONEX先生が出てくるわけで、思わず、
「ねぇ、YONEX先生って知ってる?」
と訊くと、予備校生が夕ご飯から目を離して、
「……なんで?」
と、こっちを向きました。
わたし:「いや、その先生って、『情報担当の先生』でね、計算するやつの
使い方を教えてもらおうかと思ったんだけど、教科のほうできいてくださ
い、ってきっぱり断られたから、どんな感じの人なんかな?と思って。」
とある予備校生:「😊😊っ!」
わたし:「知ってるの?理科の先生みたいやったけど?」
予備校生:「いっや~……。オレ、習ってないから分からんな~。😊😊」
わたし:「若くてね~、背が高くてね~、髪型は予備校生と似てる。ってい
うか、けっこう全体的に予備校生になんか似てる。顔はキツネっぽい感じ
かな~」
予備校生:「ああ、見たことはあるよ😊😊?お母さんはどんな人と思っ
た?」
わたし:「う~ん。それがねぇ、社会科だれもいなくて、願わくば教えて
欲しかったのにな~って。非常勤だと時間がすごく限られてるから。
まあ、情報担当ってすごく忙しいからしょうがないとは思うんやけど。
たぶん、忙しすぎて構ってられなくてイライラ気味なのかな。」
予備校生:「😊😊。ふうん。へぇ、感じわるいんや。そう言えば、O(幼
なじみの予備校生)がその先生について、何か言いよったな~。😊😊」
わたし:「や、でも、別にとげとげしてるとかじゃないんよ?しっかり視線
も合うし。何となく、話し易さみたいなものも感じるんよ。はっきり言う
わりに。
予備校生に見た目似てるからそう思うんかな~。
たぶん、この時期の情報担当の先生って、いやになるほど忙しくて、全
部にいちいち関わっていられんと思うんよね。生徒と話してるのも見かけ
るけど、別にそんな感じ悪くもなさそうな…。
しかも、廊下とかでも挨拶してくれてんよね。お母さんのこと、何かで
知ってるんやろうか?訊いてみようかなあ。」
予備校生:「へぇ、そうなん。YONEX先生かぁ😊😊」
数日後、予備校から帰ってきて、並べられた夕ご飯の前に座って……。
予備校生:「OにYONEX先生について、訊いてやったよ?」
わたし:「ふうん。訊くほどのことでもなかったけど、なんて?」
予備校生:「あいつが言うには、YONEX先生はいつもいらいらしとるから、
あの先生とだけは関わらんほうがいいってさ。」
わたし:「えー、ほんと?そうなん?でも、そんな感じでもなかったと思う
けど。それに、関わらないわけにはいかないんよ。どうしても。」
予備校生:「いや、とにかく関わらんほうがいいって、あの先生に関わって
もろくな事はないって言っとったよ?」
わたし:「……ふうん?」
と。これって、ますます……。
さあ、真相はどうなんだ、なんですが、続きは次回。