返り討ち
今朝も、とある女子中学生が、三面鏡の前に座って、髪を梳かしている。
ピンク色のブラシで、肩にはつかない、顎の下3㎝程度の、わたしが先月切った髪の毛を、丁寧に丁寧に、きれいにきれいに、1周、梳かしていく。
わずかに跳ねた髪の毛の先端が気に入らないらしく、こんなにきれいに梳かした上に、髪の毛をちょっと濡らして、ちょっとだけドライヤーまで使って、丁寧に整えている。
その、丁寧な作業が、なんとも癒やされる感じ。まるで、猫の毛づくろいのような……。(😊😊😊……)
と、見ているわたし。「とある少女」もよかったけど、「とある女子中学生」も、意外といいな~、と、幸せホルモンを放出して、浸りそうになってしまう。
と、ドライヤーの音でわたしの挙動に気づかないと思っていたのに、急にじろっと振り返られた。
(……しまった。油断してた。)
「とある女子中学生って、スナメリ顔やね?」
と、落ち着いて母の愛をごまかすわたし。
「…………それって、どういう意味?」
(あ……しまった。逆効果。)
「😊😊」
「サーバルキャット。」
「え?お母さん?
サーバルキャットって、絶滅した?牙が生えた?獰猛な??」
「や。それはサーベルタイガー。検索して。」
言われるままに検索したら、たしかにサーベルタイガーよりはかわいいけど、う~ん、似てる?かなぁ……?こんなに肉食獣な感じかなぁ?
「……お母さんって、こんな感じ?」
「目がね。鼻から下は似てない。あと、ねこより縦に長いから似てる。」
「ふうん……?」
ふうん。喜ぶべきか、悲しむべきか、微妙。
今日は成績処理とテストをもう一つ完成させるぞ。やるぞ!
と、肉食獣な気分になる。