[note企画] 『春とギター』 作曲ちよさん、作詞ららさんによる「鼓舞」から② 「超短編 天地創造神話研究所」
https://note.com/chiyo_bb/n/n7924dbb7cb06
世界には、いろいろな天地創造神話がある。それらを研究し、4つの語られ方があるということを見つけたお話。
ここは、『天地創造神話研究所』。中では、キャオス(英語のChaos)とウラヌス(英語のUranus)、博士が研究中。ギリシャ、オセアニア、北欧、日本、ケルト、…たくさんある神話の中で、キャオスとウラヌスが興味を持ったのは、オセアニア神話。ニュージーランドなどで聞かれるもの。それは、殻の中に世界があるというもので、…
「面白い!!殻の中って、暗いよね?」
「そうだと思う」
キャオスとウラヌスは話をしながら、また本を読み始めた。博士は、
「2人とも、楽しそうだな!」
と言うと、ギリシャ神話の本を読み始めた。3人で別々の本を読み、後でこうだった、とわかったことを話し合う形の研究だ。すると、タイプが全く違うことがわかってきた。
「こっちは…殻の中に世界がある。そこを開いて天と地にして、…タコの足で絡んでたのを切って、今の状態になったって書いてある」
「こっちはのぅ…2人の神様が結婚して、作っていくと書いてある」
「面白そう、ギリシャ神話も!」
キャオスとウラヌスは、博士から本を受け取ると読み始めた。こうして、天地創造神話研究は進んでいく。
次の日も、3人は、興味のある神話を手に取り、読んでいった。次は、北欧と日本。日本神話は、イザナギとイザナミの話である。キャオスとウラヌスも
「これ、わかる!」
と言うと、本を読み、要点をまとめ始めた。北欧神話に入ると、2人は読むたび
「おー」
と声をあげる。またタイプの違う話が出てきたからだ。そして、4タイプに分かれた天地創造神話。今日は、ここまで。
次の日、キャオスとウラヌスはそれらをまとめ、研究発表の場で発表した。博士も同席した。
「今回、研究した結果、世界の天地創造神話は4タイプに分かれることがわかりました。面白かったです」
「私も、こんなにあると思っていませんでした。この研究をして、よかったと思いました」
博士も
「2人とも、よく頑張った!」
と2人の労を犒った。
次は、どんな神話研究が待っているのだろうか?
(終わり)
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