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生きづらさと戦う生徒達へ
偉そうなタイトルでごめんなさい。
でも、書きたくて書きます。
長く塾講師のバイトをやってきて、自分の生徒に就くのは生きづらそうな自己主張が苦手な子ばかりだった。自分と似たような子が生徒に就くんだなと感心した。
まさに生徒は鏡と言った感じだった。
中学1年生から高校3年生までいたが、どこか全員通ずるものがある気がする。直接学校のことを聞いてない子も沢山いるのに、勝手に生きづらそうと断定してごめんなさい。
でも、そんな感じがすごくした。
彼ら彼女らは常何かと戦っているように見えた。
芽生えてきた自意識、移りゆく正解のない他者との関係性、学校という狭い空間にある理不尽さ、勉強の成績という単一の評価軸。
色んなものと戦わないといけなくて、
日々疲弊していた。
自分の自我を形成しながら、他者との交流を行い、決められたルールの中で高い評価基準を取り続けなければならない。
今思うと、学校って大変過ぎない???
中学生くらいの年齢の子が当たり前にこなしていくこととしてはあまりにも難易度が高すぎる。
もちろんそれを当たり前に簡単にこなせる人もいるのだろうが、できない子からしたら毎日が戦いだ。
自分の生徒はそんなことが苦手な子達だった気がする。
やる気があっても本当に勉強が苦手な子がいることも塾講師のバイトの中で知った。be動詞と一般動詞の授業を20回以上やった生徒がいた。正直最初のうちは教えるこっちが少しイライラしてしまっていた。ただ聞けば聞くほど、その子はその子なりに前に進もうとしていて、こっちも必死に教えていた。
こんな素直で好きなことが沢山ある実直な子が、勉強が苦手で、コミュニケーションが少し不器用なくらいで生きづらくなるこの学校という空間に辟易とした。
でも、現実はそんなに優しくなくて、理不尽なことも全然あって、それを乗り越えないといけない。
だから当時伝えたかったことはたった一つで
ただ生き抜いて欲しかった。
逃げたい時は逃げていいし、休む時間もあっていいから、どんな手を使ってでも前を向いて生き抜いて欲しかった。
そして、自分に期待することをやめないで欲しかった。常に周りと比べられ続ける環境で、自分なんて、と落ち込むこともあるかもしれない。
でも、世界は広いから自分だけは自分のことを信じ続けて欲しかった。
この世界に絶望してひねくれた大人にだけはなって欲しくなかった。
世界は理不尽で、君に合う形をしていないかもしれない。それでも救われる瞬間はあるし、信じてくれる人は確実にいるからいつまでも素直でいて欲しかった。少なくとも君の親御さんは君を信じていたから。
全然一つじゃないや。偉そうに。
あの時の中学生は今高校生になっていて、あの時の高校生は大学生になっていて、塾の先生だった奴のことなんて覚えていないと思う。正直こっちもそんなに覚えていない。こんなダラダラ書いた後に言うことじゃないが、久々に思い出した。
でも、みんなが今元気で楽しそうにしてたらいいな、とは思う。