メンヘラコミュ症ホステスになる❊いまのワタシ1
一度目の結婚の時、妊娠を機に水商売を上がった。
その当時の旦那はソープのフロントを仕事にしていた。
子どもが生まれるというのに、さすがに風俗業界にいるというのも如何なものかということで、昼職に転職することにした。
ソープのフロントをする前は建設業界にいて、現場監督をしていた。昔の仕事関係者の伝で基礎工事の会社に就職した。
給料はとても安かった。
私は独身時代買い物依存症で浪費家だった。
自らの収入がなくなり、心もとない旦那のお給料で生活していかなければならないが、妊娠しているので水商売は続けられず、時間とストレスを持て余していた。
することもないので、お金のかからない娯楽を探した。
それが読書だった。
初めてきちんとした活字の本を読んだのは、二十歳の時に友だちに誕生日プレゼントでもらった、嶽本野ばらの「ミシン」という本だった。
作中には、ヴィヴィアン・ウエストウッドやMILKなどの憧れの服飾ブランドの名前が並んでいた。
実在するバンドやブランドの名前が出てくることに、リアリティと親近感が湧いた。
活字の本を読んだことのなかった私でも夢中になれた。
それからというものコンスタントに読書を続けた。
前置きがとても長くなりましたが、仕事と子育ての合間に今でも読書が束の間の心の安らぎになっている。
最近は自分の時間も限られているので、本当に気になった本と好きな本しか読まない。
心理学、脳科学、仏教系の本が好きで愛読している。
文学はその昔、吉田修一、中村文則、角田光代、西加奈子あたりを好んで読んだ。
ベストセラーになった本はいちおう読んでみて、その作家を気に入ると、過去の作品を読み漁り、飽きるまで同じ作家を読み続ける読書スタイルだった。
時間のない今でも読み続けている作家は村上春樹だけになった。
過去の作品を網羅したのも村上春樹だけだった。
長くなったのでその2に続きたいと思います。