雲のかたち
車を運転してたとき
視線の先の空が雲に覆われていた
なんか荒々しいかたちだなと
信号待ちしながら
その雲を見ていたら
助手席から
「向こうの雲すごくないですか?」
の声。
彼女は同じことを考えていた
「ね。あの下は天気悪いんかな」
そんな何気ない会話が幸せ。
同じタイミングで
同じものを見て
同じようなことを感じてたことに
幸せを感じた
雲とか
月とか
星とか
風とか
僕らはいつも自然の話を
自然としている
いつか一緒に
たくさんの自然に囲まれたところに
行きたい
草むらに二人で寝っ転がって
花の匂いやら
風の音やら
セミの声やら
ハチの飛ぶ音を聴いて
また二人にしか分からないことを
共感しあいたい。
こんな話で盛り上がる相手は
世界中で君一人なんだから
僕にとってはね
本当に大事な人なのです
なんて考えてたら
「見て。あっちの雲はかわいい」
って言われて見た雲は
ほわほわしておいしそうに見えた
愛おしく見えた