見出し画像

大阪 万博記念公園         「太陽の塔」内部見学

大阪に展覧会を見に行くついでに
さて、京都に寄ろうか、紅葉にはまだ早そうだし
ギャラリーや美術館で何か面白い物はないかと迷ううちに、
うっかり往復大阪までの新幹線を予約してしまう。


では大阪のみで、とあらためてガイドブックをパラパラ眺めていて
そうだ、太陽の塔の内部が修復されて公開していると思いだす。
前回の万博当時はまだ小学校の低学年だった。
親に連れられて見に行った人も多かったろうが、私は未見である。
来年に迫った大阪万博は今ひとつ噂が聞こえてこないが
この作品には興味が大あり。
早速ここも目的地の一つに据える。


事前予約が必須、のように書いてあるが平日だし・・
不案内な場所でもあり、またガチガチに予定を決めてしまうと
その場ののりの予定変更が出来ない。
電話でも問い合わせて、予約用のIDもとり、ネットで混み具合も確認して
予約はせずに出かける。
モノレールに乗り換えて丘陵に広がる集合住宅を見ているうちに
突然、例の太陽の塔が見えてくる。
大きさは知ってはいるが、実際に見えてくると感動するものだ。
当時、お祭り広場の大屋根を平然と突き破る、こんな塔があったら
こどもは大喜びだったろう(大人だって面白いと思う)。


ちょっと前に特撮オタクの友人が教えてくれた
「タローマン」というこの塔をモチーフにした特撮ドラマがあったが
まさに一番上の顔からは、光線が発射されそうな勢い。
気がせいて駅から足早に広大な公園に向かう。


すんなりチケットを購入し、待つこともなく内部の見学へ。
地下にあった第四の顔は復元されて飾られている。
万博開催当時はエスカレーターで上がっていったそうだが、
今は階段。
生命の進化をたどる系統樹を眺めながら、自分のペースで
ゆっくり登っていける。
足の悪い人や子供のためにエレベーターもあるそうだが
多くの人は往復ともに階段を使う。


若い人の姿が多い。
ピアスをして身ぎれいにしている若い男の子の2人連れが
随分時間をかけて展示を見ながら「やばい薬をやってるみたいで、すげー」
と話しているのを聞いてひっそり笑う。
あの時代に、しかも「進歩と調和」という総合テーマのもと
こんなとんでもないものを作った岡本太郎、そしてあの時代のエネルギー、
なにもかもが「昭和」で、令和の万博はこれに勝てるのかな
と思ってしまう。


上の方まで行くと、恐竜から哺乳類へ続き、両腕の内部が見えてくる。
当時は片方の腕から外の大屋根にエスカレーターにのったまま出られ
そこにも展示があったという。
なんともわくわくする仕掛けだ。
今はもちろん外には出られないけどね。
系統樹は天井を突き抜けて続いており、現生人類のあとには
何のオブジェもないが、この先、何かが生まれてくるのかも、と思わせる。
うーん。
小松左京の「継ぐのは誰か」なんか思い出しますね。


帰り道は、無味乾燥の非常階段をひたすら下っていくが
時々は当時の様子がわかるパネル展示があり
こちらも興味深い。
出口付近には、手のひらサイズのパンフレットがあって
あとから見直すのにちょうどいいサイズ。
また関連グッズの売店もあり、太陽の塔のてぬぐいやトートバックは
なかなかセンスがよい。迷った末に買わなかったけれど。


この日は、季節が1ヶ月逆戻りという暖かさで
汗ばむ陽気。
国立民俗博物館が休館で入れず、バラ園まで歩く。
バラ園は、横浜の港の見える丘公園の方が綺麗かな。


紅葉しはじめた木々に囲まれ、公園にたたずむ太陽の塔。
前方からと後方からしっかり写真に収めてみる。
わーい、面白かったなあ。


そのあとは、ウラ難波まででて、軽くワインを頂く。
ああ、この日もいい一日でした。



いいなと思ったら応援しよう!