沖原 伊紅

漫画にしたら面白いと思う話を一生懸命書きました。 よろしくお願い致します。

沖原 伊紅

漫画にしたら面白いと思う話を一生懸命書きました。 よろしくお願い致します。

最近の記事

ワールドメーカーでネーム作りました

一生懸命作ったので、 良かったら、読んでください🫨🙏 「ここが、分かりにくかった」「こうした方が良い」などのご指摘もあれば、教えていただけると嬉しいです。 ワールドメーカー楽しかったのて、また何か作ります。 よろしくお願い致します。

    • 漫画原作「イルゼの庭」3話

      俺は、のんびりした遊牧民の子供だった。 50年経っても、子供の姿、子供の精神のままだった。 見た目からするに、4〜5歳くらいだろうか。 家族は、別に俺を特別扱いする訳でもなく、兄弟の孫と遊ぶ俺を自分の子供のように扱ってくれた。 ある日、空から銀色の髪の綺麗な魔女がやって来て俺を弟子にしたいと言った。 「この子は魔女だね。男の魔女は10になる前に殆どが死んじまうんだ。あれは、かなりのものだよ」 魔女は金を出したが、族長をしていた俺の兄は断った。 次に、金や宝石を持って来たが

      • 漫画原作「イルゼの庭」2話

        イルゼの家の中で、チカは長靴を履き傘を差している。 それは家の中で、雨が発生しているからだ。 炎の魔女の頭上から、水が降り注いでいる。絨毯を濡らし、床には15cmほどの湖が出来ていた。 「また、来たの?」 「ポールに君のこと頼まれたからね。今日も俺の超スゴ武勇伝話してあげようと思ったんだけど…こんだけジメジメしてると、キノコハウスになっちゃうね」 「しょうがないじゃない。生理現象よ」 「魔女だっていつ死ぬかなんて誰にも分からない」 「占いや予言が得意な魔女なら、分かるんじゃ

        • 漫画原作「イルゼの庭」1話

          《あらすじ》 魔女と魔女(男)の交流を描いたほのぼのストーリーです。 1番下↓に残りの話数のリンクあります。 妖精が騒がしい。 この森に引き籠もって150年。 たまに、誰かが迷い込むことはあれど、この騒ぎ方は人間じゃないな。 「やあ!その赤い髪。炎の魔女イルゼだよね」 宝石の付いた大杖を片手に空から男が降りてくる。 「ええ、そうよ。貴方は確か…チカチーロ。ダリヤ様の継承者よね」 「よくご存知で」 「白髪に赤い瞳の子。サバトで、ずっと泣いていたから、覚えている」 「さぁ

          漫画原作「団地の子供たち」6話〈終〉

          黒浜に騙されていた俺は、自分の母親と黒浜の母親の死体と数年の時を同じ部屋で過ごしたらしい。 まぁ騙されたと言っても死体がひとつ余計にあっただけの話で大したことではない。 ただ、あの時熱心に俺を助けてくれた黒浜に運命めいたものを感じていたのは恥ずかしい勘違いだった。 己が保身のための行動だっただけ。 事実はシンプルだ。 会社の喫煙所で煙草をふかしていると、社長孫が近付いてくる。 胃がキリリと絞られる。 「たかし君は、お母さんを殺したの?」 「は?」 どこからそうなった。

          漫画原作「団地の子供たち」6話〈終〉

          漫画原作「団地の子供たち」5話

          私は、場違いなお嬢様学校に通っていて、近所の子とは口を聞くなと言われていた。 学校の友達とは、当たり障りのない会話はあっても遊ぼうと言われることはなかった。 私に関わるなと親に言われていたのだろう。もれなく、面倒なことに巻き込まれるということがわかっていたから。 通学のため満員電車に乗って、帰ると団地の子供たちが遊んでいる。 「凍り鬼にしようぜー!!」 (また凍り鬼) 流行っていたのは、凍り鬼。ルールはよく知らない。 毎日毎日毎日毎日、母親は隣人とケンカをしていた。 「

          漫画原作「団地の子供たち」5話

          漫画原作「団地の子供たち」4話

          黒浜がメールに返信してくることはなく、電話も1度掛けたが、それも返事はなかった。 初めて来た浦和駅で、何時間も突っ立ってみたが、考えてみれば会社の近くに住んでいると言っていたし駅は使わないかもしれない。 そもそも浦和というのも本当かどうか。 それから、10カ月ほど経った。こっちから連絡することはなかったし、連絡がくることもなかった。 「あの木野さん。ちょっといいですか?」 社長の孫で事務をしている千紗ちゃんだ。俺のひとつ上だったか。 「はい」 「LINE教えてもらってもい

          漫画原作「団地の子供たち」4話

          漫画原作「団地の子供たち」3話

          「で?何しに来たんだよ」 「天体観測のお誘い」 望遠鏡らしきものを担いでいる。喪服で。 「あなたのお母さんまだいるの?」 「…多分…俺、あれから1回も開けてない…」 「じゃ、確認するわね」 ドサと玄関先に望遠鏡を置くと、相変わらず、ズカズカと無遠慮に中へ入ってゆく。 そのまま、冷蔵庫を開け中を見る。 「じゃあお別れに行きましょうか」 「どこに?」 「目星は着けてきたわ。色々用意もしてきた。あなたさえよければだけど」 「…行くよ」 「そう……じゃあ、細かいことを確認したら

          漫画原作「団地の子供たち」3話

          漫画原作「団地の子供たち」2話

          朝起きると、ツンと寒かった。 テレビをつければ、今日は季節外れの寒波だそうだ。 電気ストーブを横に装備し、窓を開けてベランダに足を出す。 本当に寒い。足が痛い。 お茶を飲む、朝はいつもお茶だけで済ます。 こうして、少しずつ目覚めてゆく。 曇り空を眺めながら、窓を閉めた。 熱いシャワーを浴びる。化粧をして、髪を整える。服を着替えて家を出る。 会社から10分ほど歩いたところに住んでいる。 「おはようございます」 「おはよう」 すれ違う他部署の中年男性へ挨拶をする。 制服

          漫画原作「団地の子供たち」2話

          漫画原作「団地の子供たち」1話

          〈あらすじ〉 団地に住む高校生の少年が、母親を殺してしまうところから始まります。同じく団地に住む少女に手助けをされ、罪を隠蔽します。 大人になってゆく子供たちがどういった選択をするのか。 1番下↓に残り話数のリンクあります。 ◇ 俺が生まれ育った団地には、同い年くらいのガキが結構いて、毎日、日が暮れるまで遊んでいた。 1人、カビ臭い団地には相応しくない私立小学校の制服を着た女がいた。 いつも凛と歩きながら本を読んでいて、それが高飛車な態度だと嫌われていた。 ただ、話し

          漫画原作「団地の子供たち」1話

          あらすじ「ドブノナカ」

          #ジャンププラス原作大賞 #読切部門 少し荒廃した日本。区役所の揉め事相談員がヤクザが撃たれた事件の真相を見つけ出します。 読み切り→https://note.com/clever_daphne796/n/n971249429bf4 登場人物 哨戒士(相談員) ・千歳…眼帯の青年、所長 ・雪路…ポニテの少女 ・八嶋…七三の少年 ・蓬…眼鏡の少年 桜…撃たれたヤクザ 七村…第一発見者 雨野…辞めた警察官 島田…ヤクザの組長 夢…桜の娘

          あらすじ「ドブノナカ」

          読切「ドブノナカ」

          病室で目を覚ますと眼帯の男が座っていた。 千歳「あんたを撃ったの、警官かもしれないな」 桜「ゴホゴホ…」 水を渡される。 「弾がさ、8.1mm弾なんだよ。最近の警察官が使う特製のやつな。犯人は見た?」 「俺…撃たれたのか」 「脊髄やっちゃったみたいだな。もう歩けないって医者が言ってたよ」 「え?なん…嘘だろ?俺…まだ27だぞ…うそだろ?!」 「どうする?俺に犯人探し頼む?」 「てか…何なんだよお前」 「哨戒士。公務員だから金は取らないよ」 「しょうかいしぃ?公務員がなんで

          読切「ドブノナカ」

          あらすじ「ナイト漂流記」

          #ジャンププラス原作大賞 #連載部門 ロボットモノです。軍を抜けた男の子と寂れたコロニーにいる女の子が出会うお話です。追手が来たり、そのコロニーの人々と衝突したり仲良くなったり、生きてく試行錯誤をしてゆくお話です。 1話→https://note.com/clever_daphne796/n/n7a2edcbb032b 2話→https://note.com/clever_daphne796/n/n7ea2c09dfb54 3話→https://note.com/cl

          あらすじ「ナイト漂流記」

          3話「ナイト漂流記」

          「ルトルさん!いい加減にして下さい!」 聞き耳を立てて分かったことがある。 ルトルは他の住人とめちゃくちゃ揉めてる。原因は俺のこともあるっぽい。 立て続けに、ルトルに文句を言う声が聞こえてくる。 ルトルがいなきゃ、お前ら全員死んでたのにな。 ま、世の中そんなもんだぞ。ルトル。 今日も飯を持ってくるのは、ルトルだ。 「塗装終わったし、今日の夜ここを出てって良いよ」 「ああ。…なあ、ここは女ばかりなんだな。それで、あんたはめちゃくちゃ嫌われてる」 「気になる?そうなんだよね

          3話「ナイト漂流記」

          2話「ナイト漂流記」

          中尉「同盟の残党にやられました。レイ・ハオランは恐らく殉職したと思われます」 チェルノフ「コロニーは?」 「手付かずです。申し訳ありません」 「良かった〜。あれ、壊されてたら泣くところだったよ。今回、作戦は遂行された。いいね?」 「えっ…と。は、はい。リャオチェ!」 「さ〜て、どこに逃げたのかなぁ」 ハオランは全裸で牢屋に放り込まれる。 「はぁ…人生ってなんだろうな」 上から、真っ赤なピエロの服が落ちてくる。 拾う。 「おちょくられてる…」 寒いししょうがないので着る。

          2話「ナイト漂流記」

          1話「ナイト漂流記」

          裸体の女「レイ君」 ハオラン「う…」 目を覚ますと、甘ったるい香水の香りが胸を焼く。女が顔を覗かせる。 「起きた?今日、領地拡大策の任務でしょ?」 上体を起こす。 「はい」 「ちょっと、無理させ過ぎちゃったかな?」 「いえ、これで頑張れるってもんですよ」 長いキスをするハオランと女。 「あーったく、しつけーババァめ」 口を拭う。 「プロトタイプ2520。レイ・ハオラン出撃します」 殲滅戦だ。 攻めてきた敵も、俺らも相手を全て殺す以外に戦場を離れることは出来ない。 「

          1話「ナイト漂流記」