見出し画像

救急救命士学習記録②

救急救命士国家資格を取得するために、学習している個人的な記録。

学習(インプット)、日記に記録(アウトプット)


D問題から出題
 73歳男性。自宅の階段の踊り場で意識がなく倒れているところを家族が発見し、救急要請した。
 救急隊到着時観察所見:意識晴明。呼吸数16/分。脈拍70/分、整。血圧100/80mmHg。SpO2値96%。大動脈弁の病気で通院中である。以前にも一過性の意識消失のエピソードがあり、突然死の可能性を示唆されている。
 救急隊が聴診する部位で最も適切なのはどこか?

1 ①
2 ②
3 ③
4 ④
5 ⑤



正解は①
解説 ポイントは「大動脈弁」、「以前にも一過性の意識消失のエピソードがあり」、「突然死の可能性」

左心系と大動脈弁系の炎症は重篤な病態になりやすい。
 以前にも一過性の意識消失のエピソードがある事から、弁膜症が考えられる。弁膜症とは、左心系(僧帽弁、大動脈弁)からしか発症されない。
 突然死の可能性が示唆されているという事は「大動脈弁狭窄症」が病態である。
 大動脈弁狭窄症だと‥
・心拍数や心収縮力が増加すると失神や狭心痛、呼吸困難
・自覚症状を生じた場合の平均余命は2〜3年
・突然死のリスクが高い
があげらる。

問題の聴診箇所について、収縮期雑音が聞こえるのは胸骨上。大動脈弁は湾曲し右斜め上に向かって血流が流れている。中の血流が乱雑し、広がるところを聴診していく。
その箇所が第三(第二)肋間胸骨右縁になる。

正解の①は第三(第二)肋間胸骨右縁に収縮期雑音。
②は肺動脈弁の雑音→第二肋間胸骨左縁。雑音が聞こえるのはめちゃくちゃマレ。
③は房室弁(三尖弁・僧帽弁)の雑音→心尖部の雑音
⑤冠動脈疾患は新雑音を生じない。

 今回の問題はかなり正答率が低かった問題。問題の文言からも読み取れる情報はあるので、病態把握と聴診の意義というのを理解するのが大事かなと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?