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壺のあるおうち

以前のおうちに置いていた壺を、新しい家にも持ってきてしまった。
「しまった」ということは、多少後悔している。だって大きいから。
かなり。背丈で言うと、太ももあたりまでの高さがあるの。
何が気に入っているかというと、馬が九頭彫ってあるのです。
縁起物だ~と骨董屋で一目ぼれして買ってしまった逸品。
決して高価なものでもないけど、値段を見ていると、骨董屋のおじさんが
あっさりと1000円まけてくれたので、即購入を決めてしまった。
以前のおうちでは、玄関前に置いてたんだけど、今度のおうちでは
さぁ、どこに置こうかと、とりあえず下駄箱の前に置いて傘を入れている。
しかし、外出して帰ってきたらパッと目についた時にしっくりこない。
このおうちに雰囲気が合ってないのかな・・
このデカさがあまりにも存在がありすぎるのかもしれない・・
でも処分するには躊躇するなぁ・・
とずっと悶々とした気分。
もしかして、壺を売りつける状況ってこういうところから派生しているの?
持て余したあまりに、これを持っているとあなたは幸せに・・
甘いうたい文句で売りつける。
持て余した大きな壺を捨てることなく、しかも大金が手に入る。
ほほう。これは良い考えだ。
だんだん自分が怖くなってきたわ。
もうずいぶん前に、知人に相談があると呼び出した時に、すっごく真顔で現れて、私が相談話をした後に知人がこう言ったのを思い出した。
「あ~びっくりした。そういう相談ね・・てっきり壺でも売られるのかと思った~」
私の頭にシンクロが起こった。
あぁ、自分が怖い。
壺はよく考えてから買わないとなぁ。うまくいくとは限らないからね。

これは六頭いるね

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