本当に「あなたの市場価値」というものは存在するのか?
最近、長く勤めた会社から転職しようとしている方から、「今の年収をかなり下回る転職先を紹介されることが多い。私の市場価値はそんなに低いのでしょうか?」という相談を受けました。
身も蓋もないようですが、先に結論から言います。
日本に本当の意味での転職者の市場価値というものは存在しません。
日本の労働者の給与水準は、
1. 企業の業種
2. 企業の規模
の2点で(だいたい)決まっています。
給与が高いイメージの強い総合商社は、6社中最下位の双日でも平均給与で1,200万円を超えています。
同じ商社でも、中小の専門商社では、その半分以下というのが普通でしょう。
一方で、利益率が高かったり、設備投資があまり必要ない、研究開発費が無い、原価が低い、もしくは全くない、などの理由で規模に関わらず給与水準が高くなる業界もあります。人に投資することがその会社の業績に直結している業界とかね、
近年、JOB型雇用や採用が増えてきたとはいえ、必ずしもJOBによって給与水準が決まっているわけではなく、結局「会社」と「その人」の見合い(バランス)で給与は決めることになります。
なので、あまり「市場価値」にとらわれるのではなく、自分の経験が活かせ、成長もできる、そしてできれば給与も、というくらいで考えてみてはいかがでしょうか?
※ITエンジニアのように、なんとなく市場価値がありそうな職種もあります。でも、やはり会社の規模と給与水準が無関係ではありません。アウトプットには市場価値があるかもですが。