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シリーズ:テニス肘を克服しよう!Vol.1肘の痛みの正体とは?

 多くの一般テニス愛好家の間で悩みの種となっているのが肘の痛みではないでしょうか?テニスプレーヤーの間で多いことから「テニス肘」という呼ばれ方が世間一般に定着してしまっています。ここではそのテニス肘の対策をテーマに、全3回ほどのシリーズで分かりやすくお伝えしていきます!
 テニスの試合と同様に、身体の不調もまず相手をよく知ることで対策が見えてきます。シリーズ第1回の今回は、テニス肘の正体とそのタイプ分類について解説します!

肘が痛い!?その正体は?

 肘には、外側(画像1:手の甲側)と内側(画像2:掌側)にそれぞれ手首や指の動きに関わる筋肉がたくさん付着する部分があります。この筋肉の付着部周囲へのストレスにより起こる炎症こそが、テニスで生じる肘の痛みの正体です。

図1:肘の外側の筋肉とその付着部
ヒューマン・アナトミー・アトラスより引用
図2:肘の内側の筋肉とその付着部
ヒューマン・アナトミー・アトラスより引用

よくあるケースは主に2タイプ!

 一般的に「テニス肘」と呼ばれるケガは医学的な病名を「上腕骨外側上顆炎」といい、肘の外側の痛みが特徴です。昔から片手バックハンドを打つ際に痛みを訴える例が多いことから「バックハンドテニス肘」などという呼ばれ方もあるようです。反対に肘の内側が痛むケースは、医学的には「上腕骨内側上顆炎」、通称「ゴルフ肘」「フォアハンドテニス肘」などと呼び習わされています。これらの病名に含まれる「上腕骨外側/内側上顆」というのが、先ほど述べた筋肉の付着部を指しており、この部分へのストレスによりこれらの疾患は発症します。

 ここからは現場の感覚にはなりますが、外側の痛みは初級〜初中級レベルの方に、内側の痛みは中上級レベルの方に多い印象です。また、外側の痛みについて「バックハンドテニス肘」などという呼び方をご紹介しましたが、フォアハンドやサービスを打つ際にこの痛みを訴え、バックハンドではさほど痛くないという方もいます。これは特にバックハンドが両手打ちの方に多いです。この記事をご覧の方で肘の痛みにお悩みの方は、どのショットで痛みが出るかではなく、どの部分に痛みが出るかをポイントに自身の肘痛のタイプを判断していただければと思います。
 もちろん、2つのタイプを同時に発症する可能性も十分あり得るので、その可能性も忘れずに検討してくださいね。


肘へのストレスはどこから?

 さて、肘痛の正体が筋肉の付着部のトラブルだと分かったところで、次は何故そんな事が起こるのかが気になる点ではないでしょうか?

 その原因は不適切なスイング動作です。肘の外側も内側も人体の中では決して大きい筋肉ではないため、そこに頼らず身体の中のより大きなパーツを使って打つのが適切なスイング動作と言えるでしょう。理想的な動作を身につけることで、テニス肘のリスクはグッと抑えられます。  

 そんなスイング動作と肘への負担の関係についてはまた次回、詳しく解説していきたいと思います!

 最後まで読んで頂きありがとうございました!この記事が少しでも皆さんのテニスライフのお役に立つものであれば幸いです。

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