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チャは2種類しかありません
ここでいうチャとは、チャノキのことです。
「お茶」というと飲料、「チャ」というと植物という表記の仕方をよくします。
チャノキとは、学名:カメリア・シネンシスというツバキ科の植物であり、中国種とアッサム種があります。
中国種は、葉が小さく、アミノ酸を多く含み緑茶に適しており日本も中国種が伝来してきて文化を築きました。
アッサム種は、葉が大きく、カテキンも多く発酵茶に適しており、インドや東南アジアの方面へ伝来し、イギリス等に伝来し文化を築きました。
その伝来ルートによって、お茶のことを「te」と発音するパターン(ティー等)と「cha」と発音するパターン(茶、チャイ等)に分かれています。
中国種は、シルクロード:陸路によって伝わっていき、アッサム種は海路によって伝わっていったため、ヨーロッパの多くの国はアッサム種の紅茶文化となっているようです。
※最初は、中国種もアッサム種も緑茶を生産していましたが、アッサム種の方は輸出している中で、紅茶が出来てしまい、逆にそちらが流行ったという話があります。
これがよく出来ていて、日本は軟水で繊細な旨味を感じる緑茶が適しており、ヨーロッパの多くは硬水で、香り・味わいを感じにくくなりますがガツンとくるアッサム紅茶には丁度良かったのかと思います。
紅茶というのは、酸化酵素によって発酵する過程で、カテキンがテアフラビン、テアルビジンなどのカテキン酸化重合物(ポリフェノール)に変化し、爽やかなパンチの効いた味・ワインの様に重厚感のある味わいになるのですが、アッサム種に比べ、カテキンが少なく酸化酵素の活性が少ない中国種は、ガツンとくるものはないけど、優しく温和で繊細な味わいになります。
だから、一概にアッサム種は紅茶がよくて、中国種の紅茶はダメだという事ではありませんのでご注意ください。日本でも、今、「和紅茶」を作っている方が沢山いますので、是非、味わってみてください。
アッサム種の系統は、日本にないわけではなく、「多田系インド雑種」といって明治初期に多田元吉氏がインドから持ち帰り、選抜した品種があったり、意外とアッサム種と交雑させた紅茶用品種というものも日本に多く存在します。
花粉症の時期によく飲む「べにふうき」もアッサム種の系統が混じっています。
べにふうきは、「メチル化カテキン」という成分が、アレルギーに効果があるのではないかという研究があって、以前、注目された品種ですが、面白いのは、紅茶用の品種なのに、注目されているメチル化カテキンは、紅茶製造過程でポリフェノールに変化してしまうので、花粉症対策で飲むなら緑茶の方がいいっていうところなんですよね。
表題のとおり、チャは、中国種とアッサム種があり、その雑種もありますが、我々、日本人が普段飲んでいるお茶の殆ど全てが中国種だったなんて驚きですよね。
アッサム種の系統の発酵茶や緑茶も又、特徴があって美味しいですよ。
また別の機会で、日本の品種について紹介したいと思います。
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