嫌われ者のカメムシ(幼き友との再会)4
嫌われ者のカメムシ(幼き友との再会)3は
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主に登場する動物、人物
・からだが真っ白のカメムシ「シロ」
・人間の女性17歳「ココちゃん」
深い森の中で、シロとココちゃんは新しい発見に興奮していました。
夕陽が差し込む中、ココちゃんはシロに聞きました。
「シロ、ずっと気になっていたんだけど、なんで君って寿命が長いの?」
シロは少し考え込んでから答えます。
「それはね、私たち守り神は時間がゆっくりと流れているからなんだ。だから寿命が長く、歳をとらないんだよ。」
ココちゃんは驚きながらも興奮して言います。
「それって、すごく不思議だね!」
シロは微笑んで続けます。
「私たちは森を守り、自然の中で生きる者たち。その中で、時間は特別なものとなるんだ。」
ココちゃんは深い納得の表情を浮かべました。
「本当に不思議な力があるんだね。」
ココちゃんがそう言うと、シロはやさしく微笑みました。
「そうだよ。でも、不思議な力を持っているからこそ、私たちは森と共に生き、守っていくんだ。」
夕陽が深い森に静寂をもたらし、シロとココちゃんは不思議な空気に包まれながら歩いていました。
ココちゃんが小声で問いかけます。
「シロ、不思議な力についてもっと知りたいんだけど、話してもいいかな?」
シロは微笑みながらも、どこか深い悩みが宿った表情を浮かべます。
「ココちゃん、それはね…」
シロは言葉を選びながら続けます。
「私たち守り神は、地球上の生物ではないんだ。」
ココちゃんが目を見開くと、シロは続けます。
「私たちはある神秘的な力を持ち、森を守る存在として生まれてきたんだ。」
「神秘的な力…それってどうしてもらったの?」
ココちゃんが不思議そうに尋ねると、シロの表情が一層深まります。
「それは、私たちが森と深い結びつきを持っているから。だけど、それにはある規則がある。」
シロは静かに続けます。
「私たちはこの不思議な力を持って、森を守り続けなければならない。しかし、その力の秘密は外部に知られてはならない。」
ココちゃんはシロの言葉に興味津々で耳を傾けます。
「地球上の生物ではない…そういう存在なのね。」
ココちゃんが小さな驚きを隠せないと、シロは懐かしい笑みを浮かべます。
「そうだよ。だから私たちの力は、森と深い縁で結ばれているんだ。」
「でも、どうしてそんな秘密を守らなければいけないの?」
ココちゃんが疑問を投げかけると、シロはしばらく黙って考え込みます。
「それは、この力が人間達に悪用されないようすること、そして森の平和を守るために。」
「そしてココちゃんはこの森を人間達から守ってくれた。だから私の秘密を教えたんだよ。」
シロの言葉に、ココちゃんは深い意味を感じました。二人の間には言葉にできない信頼と絆が芽生えていくのでした。
「ココちゃん、これからも一緒に森を守り続けよう。」
シロがそう言うと、ココちゃんは心から頷きました。
「私も、シロ。私たちの冒険はまだ続くんだね。」
深い森の中で、不思議な力と共に、新たな冒険が待っていることをシロとココちゃんは知っていたのでした。
今日はここまで
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