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管理職の矜持
近所の衣料品を安く買える店のレジに、「大切なお客様各位 当店は、お客様の理不尽な要求や大声、暴力などがあった場合、大切な従業員を守るため、然るべき手段を取らせていただきます」といった趣旨の掲示があった。
昨今は、「お客様」という立場を勘違いして、自分勝手な要求や、何のストレスがあったのかは知らないが、此処ぞとばかりに威張り散らす輩がいるらしい。
そんな悪い客から、現場で働く人を守るのが、上に立つ者の役割の一つだと思う。
そんな中、知り合いのスポーツクラブのインストラクターから、涙ながらの訴えがあった。
要約すると、30人くらいのエアロビクスのクラスの中にいる、たった1人のモンスタークレーマーによって、4月から、そのクラスを外される事になりそうだ、との事。
30年近く担当したクラスで、彼女の魅力に惹かれて、長く続けている方がほとんどで、そのクレーマー以外は彼女に好意的だ。
さて、4月から彼女は、そのクラスを続けられるのだろうか?
それは、その責任者の判断に委ねられている。
果たして、モンスタークレーマーの要求を安易に応えて、保身のために彼女をクビにするのか。
それとも、彼女を一緒に働く大切なスタッフとして守るのか。
責任者に、良識と勇気があることを願う。