見出し画像

社会関係資本

コワーキングスペースのコミュニティの関係性を調べていたら
社会関係資本という言葉に行きついた。よく聞く用語だがきちんと調べたことがなかった。
資本には経済学から生まれた人的資本(スキルや教養など)、心理学に由来する心理的資本(モチベーション)、そして社会学の言葉で社会関係資本(ネットワーク)がある。それぞれ社会のリソースを活かす上でとても大切な概念なので後日改めて整理したい。

社会関係資本の提唱者であるアメリカの政治学者ロバートバットナムによれば、

「個人間のつながり、すなわち社会的ネットワーク、およびそこから生じる互酬性と信頼性の規範」

Putnam, Robert D., 2000, Bowling Alone: The Collapse and Revival of American Community. New York: Simon & Schuster.(柴内康文訳, 2006,『孤独なボウリング――米 国コミュニティの崩壊と再生』柏書房.)

と定義される。


互酬とは「ある人がある相手を助ければ、助けられた相手も必ずこれに応えて、お返しとして助けてくれるだろう」という期待によって成立する相互作用

互酬 - Wikipedia

これは経済的見返りだけではなく、心理的安定、触発、役務の交換なども含まれる。このあたりをとても丁寧にまとめている記事があったので紹介させていただきます。

社会関係資本について考える|「対話によって個人と組織の可能性をひらく専門家」_みなっくのブログ@All_Grit (note.com)

みなっくのブログ

しかし、コワーキングスペースにおけるコミュニティとは持続的に存続しうるのかという疑問もある。理由は構成員が固定化している組織と異なり、絶えず人の流動性があることである。さらに日本ではコミュニティというより個々の作業場としての性格が強い。組織としての求心力(拘束力)がある社会関係とない関係では設定された目的への推進力が異なる。もっとも、拘束力のない自発的なコミュニティがコワーキングの良いところであるが。

結論としては社会関係資本であってほしいと願うが、組織力に代わるなんらかのエンゲージメントが必要とされる。























いいなと思ったら応援しよう!