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他者に期待し過ぎるということ

わたしは小学生の頃、母親に対して
「わたしに何を期待しているの?」
と言い放ったことがあるそうです。

伝聞形式なのは、その後の人生で母に何度も責められたけれども、自分の記憶には残っていない為です。

そんなこと言ったのかわたし。
チャレンジャーだな。

母は、実家で過ごした数十年間、母の思う「わたし像」をわたしに押し付け続けました。

結婚して名字が変わり別々に暮らすことで、自分と娘はそれぞれ別の人格を持っているのだということに薄っすら気付き始めたようですが、ついこの間まで「あなたはそんな子じゃなかったはず」「こんなに愛してるのに、なんで分かってくれないの」のオンパレードでした。

今思えば、地雷系の彼女がいるような状態です。
決して別れることの出来ない彼女が。

冒頭の発言は、幼くして母の重すぎる期待を感じ取った結果によるものなのでしょう。

鋭い。
あんた正しいよ。

今となっては、母もまた、未熟な1人の人間だったのだ、と思います。

子育てに一生懸命取り組んできたのに、自分の思い通りの娘が育たないことを許すことができず、焦りを感じてわたしに呪いをかけ、縛り付けていたのでしょう。

***

そんなこんなで、晴れておばさんになったわたしです。
ふと周りを見渡してみると、どうも他者に期待し過ぎている人が多いように思えます。

気付いてほしいのにこっちを見てくれないとか
自分の思うように評価してもらえないとか
頼んだことをやってくれないとか。

見てほしいのなら、評価してほしいのなら、黙っていないで自ら相手にプレゼンして交渉していく必要があるだろうし、それで嫌われるかも、逆に評価を下げるかもと怯えるのなら、そもそも文句を言う資格はないように思います。

1回頼んで相手が動かなかったのなら、相手によって色々パターンを変えてみて、相手に伝わりやすい、取っ掛かりやすい方法を模索した方がよいでしょう(自分も無理のない範囲内で)。

うまく行かないことを相手のせいにする前に、まずは自分が出来そうなことを色々試してみたらいいのではないかな、と思います。

なんでもかんでも、人が自分の思いを汲み取って動いてくれるなんて、そんな理想郷はそうそう存在しません。
はやく目を覚まして。

期待し過ぎはよくないのですよ。

月曜日に有給休暇を取ったから、今週はちょっと短く感じるのではないかしらと期待してしまって、朝起きたときに今日は金曜日くらいだっけ?と思ってまだ木曜日だったときの絶望たるや。

期待し過ぎは諸悪の根源になり得る、と思うのです。

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