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化粧の仕方を忘れたのだが

お外ではマスク、外していこうか、という雰囲気が醸成されつつあります。

わたしは、三密状態の室内や電車内では今のところ引き続きマスク着用中ですが(ニオイ問題もあるし)お店や会社を出たり、駅を降りたらマスクを外すようにしています。

そこで発生するのが、化粧問題です。

あまりにメガネ姿が定着しているので知り合いに言うと驚かれるのですが、わたしのメガネは伊達です(知らんがな)。

デスクワークで年々視力が低下しているので、ブルーライトカットメガネを掛けてみたら、なんというか…周りと1枚膜を隔てたような感じになったというか、ほんの少し距離が生まれたような気がして、それが快適で四六時中掛けるようになりました。

メガネと、マスク。
眉毛すれすれの部分まで前髪もある。
となると、顔の中で外気にさらされているのは、こめかみ部分だけ。
そうしたら、お化粧とかする気、なくしますよねえ。

ということで、ここ3年はUVカット入りの粉を顔にはたき、眉毛を補足し、まつげ部分についた粉を上塗りするべくマスカラを申し訳程度に付ける、というスタイルで過ごしておりました。

そうしたら、昼日中にマスクを外すのに抵抗が生まれました。

顔、丸見えじゃない!
いやだ、恥ずかしい。

だから渋々ながら、今日はお外で過ごす時間が長いぞ、という週末はちゃんとお化粧をするべいか、と重い腰を上げたのです。

…そうしたら。

え、待って。BBクリームって、どうやって塗るんだっけ。
手の甲に取ってたっけ、手の平だっけ。
どのくらい出すんだっけ。米粒大だったか、真珠大だったか。

覚えていない。

3年も経つと、日常で自動的に執り行っていたあれこれを、忘れるものなのですね。
(人に依るでしょうけど。)

たぶん、いつか会社を辞めて無職になったらExcelの使い方とか、うちの業界の専門用語とかも忘れるんだろうなと思いました。

新卒で働いていた会社内で使っていた隠語とか、既にあんまり覚えてないし。

まあ、そんなもん、使わないんだったら知らなくても忘れても、大して困りません。

もう引退しているのに仕事の話しか出来ない老人になりたくないし、幸いなことにわたしは優れた忘却力の持ち主だし、だからその時が来たらすっきりぱっきり忘れようと思います。

そのときは代わりに、味噌の仕込み方とか、薬草の煎じ方とかを覚えて、面白い婆ちゃんになりたい。

ここでポイントなのは
「かわいいお婆ちゃん」じゃなくて
「面白い婆ちゃん」という点です。

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