雨女のたしなみ

思えば、ここぞという大事な日はいつも雨でした。

心から楽しみにしていて、その為に洋服まで新調していたイベントが、季節外れの台風がやってきて中止になったこともあったし

夫と初めて遠出をしたときも、さっきまで晴れていたのに駅に着いた瞬間にバケツをひっくり返したような豪雨が降ってきて逆に面白くなってきて「歓迎の雨だ！」と２人で大笑いしたのを覚えています。

さっきまでパラついていたけれども今は収まった、というような空模様で外に出ると、しばらくして小雨が降ってきて、段々強くなってきて本降りになりますが、家に帰った途端に止んだりします。

雨女、などと言われます。

ただ、わたしが外に出ようが出まいがお天道様には関わりの無いことです。
自分の影響で雨が降ったりやんだりするなんて、そんな卑弥呼様みたいな力はわたしにはありません。おこがましい。

たぶん、たまたまタイミングが悪いのだと思います。

タイミング悪く予定を組み
タイミング悪く外に出る

悪い人じゃないんだけど、なんかあの人いつもタイミング悪いよね、なんで今って時に声掛けてくるよねって人、いると思うんですけれども、そんな感じなんだろうな、と思うのです。

そんな雨女（仮）のわたしは人から同情されがちですが、結構いいこともあるのです。

まず、いつもカバンに折り畳み傘が入っています。夏は晴雨兼用の傘を手持ちしています。

降るかもしれないな、という日は十中八九降られるので、準備は欠かしません。
いつ雨が降ってきても大丈夫。

うそー今日降るんだったっけ！と嘆いている人や、カバンを頭の上に置いて走っているサラリーマンなんかを見ると、普段あんまり雨に降られない人なんだろうな…と思います。

あと、運の悪さに驚きません。
飛行機が悪天候で欠航しても、電車が運休になっても、昨日も明日も晴れなのに、なんで今日に限って大雨なのという日も、まあ、そんなこともあるよねという感じで全然ビックリしません。
だって、よくあるから。そんなこと。

大袈裟に落胆している人や駅員さんに食ってかかっている人なんかを見ると不思議です。

だって、よくあるじゃない。そんなこと。

逆に、うまく行きすぎると心配になります。
こんなトントン拍子に進む筈がない。
なにか落とし穴があるはずだ。
見逃しているなにかがある。
なんだ、なんだ。

夫とのささやかな結婚式の日は、晴れでした。
ひとつも滞りなく、引っ掛かりなく
大したトラブルも起きずに
１日が過ぎゆきました。

この日の為に、わたしの天気運は悪かったのかもしれないと思いました。

大丈夫、これからもわたしはタイミング悪い雨女（仮）です。

…

昨日から今日にかけて、各地で大雨が降っていますね。皆さまご無事でしょうか。
はやく収まりますように。