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「なんかやだ」が積もって「まじでむり」になる
「大豆田とわ子と三人の元夫(ドラマ)」の話を、またします。
何回わたしのnoteに登場したでしょう。
「大豆田とわ子と三人の元夫」。
どんだけ好きなんだ。
というツッコミが来ても、迷わず書きます。
ドラマの中で、2番目の元夫、佐藤鹿太郎/さとう かたろう(東京03/角田晃広)が、3番目の元夫・中村慎森/なかむら しんしん(岡田将生)と焼肉を食べながら、トイレに立つタイミングを図るシーンがあります。
鹿太郎)いやだってさ、入ってる人の立場になったら、トイレから出てきた途端、待ってる人が血気盛んな馬みたいになってたら嫌じゃない?
慎森)血気盛んな馬みたいに待たなきゃいいんじゃないですか?
鹿太郎)いや、だとしてもね、
擦れ違う瞬間、あぁ待たしちゃったかな、
あぁ待たしちゃったかなって思わせちゃったかな
ってなるじゃない。
わかるー。
トイレに限らず、共用のものを使いたいとき、使っている人の真後ろで待つ人がわたしは苦手です。
(よほど急いでいるときは別ですが)
鹿太郎のように「全然待ってなんかいないよ、僕は焼肉を食べているだけだよ」って演技をしてタイミングを図るような、そういう、気遣った相手には気付かれない(から相手からのお礼とかは期待できない)心遣いが出来る人が、わたしは滅法好きです。
やさしさが分かりにくくて全然伝わってない人。
結果、その人が例え周囲から「あの人は気が利かない」なんて悪口を言われていたって、まったく気にならない。
わたしは知っているから大丈夫。
あからさまに「ありがとう」を貰いに行って「あの人はよく気がつく人だ」と称賛されている人なんか、大したことはありません。
だってその分かりやすい気配りでガッツリ利を得ているからね。
そんな、テイクありきのギブなんて。
わたしは分かりにくい慮りをひっそり執り行っているあなたの方が断然好き。
同じような理由で、取引先に電話をかけて先方も電話中だったから折返しを頼んだのに、その後すぐ他の電話を掛けて世間話したり、そのままタバコ吸いに行ったりする人が苦手です。
(そんなんする奴がいるの、うちの会社だけなんでしょうか)
あれってどういう了見なんでしょうね。
折り返せって言われたから折り返してくれた人に「申し訳ありません、ちょうど今他の電話に入ってしまいまして(席を外してしまいまして)…」って謝って、再度折返すよう伝言を残す事務員の手間とか、想像しないのかしら。
あーこういうことする人なんだ、へえ…とか
地味にこういうところ腹立つんだよなとか
こういう場面で配慮しない人なんだなとか
本人に指摘するほどのことでもない、決定的な欠点とも呼べない小さな「なんかやだ」が少しずつ積もり積もって「まじでむり」になっていくな、と思います。
かく言うわたしも今この瞬間、誰かの心に「なんかやだ」を降らせている最中なのかもしれませんね。
ちょっとは「なんか好き」も積もってたらいいな、と思います。