福桜

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  • たった2週間の"こい"だった

  • 忘れられないあの日を忘れる必要はあるだろうか。

    後書きと本編まとめてます。

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忘れられないあの日を忘れる必要はあるだろうか。

蒸し暑い夏。 発情した蝉の鳴き声に眠りを妨げられる。 「おはよう。」 今日も誰もいない部屋でポツリと咲いた花に声をかける。 ある意味で意味の無いルーティーン。 時代遅れのクールビズのない会社に入ってしまった僕は蒸し暑さを無視してスーツに身を包む 玄関に行き、ドアノブを持ち、開く時いつも思い出す。 "帰ってきたら私いないから。" ♢♢♢ 『○○さんは相変わらず辛気臭い顔してますね。』 「なんだよ…山下。」 クーラーが効いているともいえない職場で中々ギスギス

    • また、いつか会えるその日まで。後書き

      こんばんは。 最近すごく冷えますね。 今回は"また、いつか会えるその日まで"の後書きを記していきたいと思います。 とは言っても、特に言うことはないのですが、これだけは言わせてください。 今回の作品は他のどの作品よりも力を込めました。 麗奈さんの病気。 ずっと、声と表情にの描写に力を込めたこと。 上手く動かせない表情筋や、詰まる声の残酷さによって、どれだけ作品に読者の方を落とし込めるかを考えて描写し続けました。 蓮加の吐き出せない想い。 『○○にだけは…』の言葉は少

      • 難しくて、苦しくて、甘い恋だった。後書き

        あとがきです。500文字だけです。 今回言いたいことは二つ。 まずひとつ目は、タイトルに関してです。 難しくて、苦しくて、甘い恋。こんなんそのままやんって思った方ちょっと待ってください。 ただ、2人が難しい、苦しい、甘い恋じゃないんです。 保乃の実らない難しい恋 祐希の一方通行の苦しい恋 そして、2人の甘い恋 この三つを合わせたタイトルなんです。どうでもいいとかはやめてください。 保乃は同性だから。祐希はセフレだから。 ひかると○○は結局甘々な2人ですからね

        • (髭の生えたおじさん)後書き

          今回は初めての長編完結ということで、小物ながら後書きを記していきます。 まず、正直に言います。 この作品は終わらせ方も何も決めてませんでした。 自分は、上京して一人暮らしをしているのですがこの夏帰省した時に親のありがたみを感じました。 そこから、親に少し視点を当てて物語を書きたいと思い、今回の話を書きました。 ただ、それだけだと弱い。 弱すぎる。 じゃあ、あの時の話を付け加えようと。 あの時の話というのは、高校2年生の時の自分の話です。 好きな子がいた僕は、告

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        忘れられないあの日を忘れる必要はあるだろうか。

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        • たった2週間の"こい"だった
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        • 忘れられないあの日を忘れる必要はあるだろうか。
          2本

        記事

          "8月11日、電話が鳴った。"

          「あぁー、くそ。」 東京から帰省した夏、実家の古臭いエアコンによる部屋の高い温度にうんざりする。 そして、それに加えて蝉の声がうざい。 やっぱり、この街が嫌いだ。 ♢ 帰省1日目の8月11日はうまく寝付けず不機嫌な朝を迎える。 そのまま起きて2階から1階に降りると実家の犬のポチがものすごい速度で駆け寄ってくる。 こんな僕でも動物には好かれるみたいだ。 "動物には好かれるっちゃけどねぇ" なんて、昔幼馴染によく言われた言葉を今更思い出す。 そんなときだった。

          "8月11日、電話が鳴った。"

          アイスクリームが溶ける頃には。

          美月が死んで2週間が経った。 それから自炊なんてしてないし、部屋の電気がつくことすら少なかった。 今日も仕事から帰って、すぐに風呂でも入り眠ってしまおうか… そんな時だった。 ——ピンポーンッ 突然なったピンポンに僕はすぐに起き上がって玄関の覗き穴から誰か確認する。 けれど、誰もそこにはいなかった。 僕は一応周りを確認しようとドアを開ける… 『やっほ‼︎』 ドアの目の前には確かに死んだはずの美月がコンビニの袋を右手に下げて立っていた。 僕は信じられず思

          アイスクリームが溶ける頃には。

          2週間の”こい”だった[Prologue]

          ビルの光に包まれて夜空には一つも星は見当たらない。 空を見上げても希望の方向を指してくれるような星は存在しないらしい。 「俺生きてる意味あんのかな。死ぬか…」 最近抱き始めた疑念と悩みををそっと呟く。 いっそのこと誰かに殺してほしいとすら感じていた。 『あの、すいません。』 そんな時突然、背後からか細い声とともに肩をたたかれる。 振り向くと綺麗というより可愛いという言葉が似合いそうな女性が立っていた。 「僕ですか…?」 肩をたたかれたのだから当たり前なのだが。

          2週間の”こい”だった[Prologue]

          投稿何故か下書きに戻してた。

          投稿何故か下書きに戻してた。

          いま、ノートだけでprologueをだしてみたよ。

          いま、ノートだけでprologueをだしてみたよ。

          あの日、僕はキミをころした。プロローグ(仮)

          11月下旬、木枯らしが吹く頃。 3歳から続いた12年間の入院生活にピリオドを打つ。 退屈な生活かと言われればそれがそうでも無くて、一つの要因として… 『ほら‼︎○○も早く‼︎』 『保乃、ちゃんと前見てや?危ないで?』 病院の前でもこうやってはしゃげる程の同年代の友達がいたから。 2年前に退院した保乃は活力的と言いすぎても良いほどの少女となって、度々僕らの病院に足を運んでくれていた。 一方の小坂菜緒は…未だに自分では立つこともできないほど病魔に侵され車椅子生活を強

          あの日、僕はキミをころした。プロローグ(仮)

          貴方の心を溶かすので。

          "あなたの太陽みたいな暖かさが私の心の氷を溶かしたの‼︎" そう言ってテレビのイケメン俳優に抱きしめられる女優を見て思う。 溶けて仕舞えば"水"にでもなって液化するだけだろ。 なにが"太陽"だ。 ——あぁ、クソしょうもねぇ。 テレビの電源を消して、少し夜風にでもあたろうと家を出る。 時期で言えば秋。 とは言っても近年稀に見る寒波が来てるらしく体感ではもう1月ほどだろうか。 枯れ葉がまばらについた木々の並木を歩いていく。 ただ街灯が10メートルおきにあるくらい

          貴方の心を溶かすので。

          後書き:忘れられないあの日を忘れる必要はあるだろうか。

          はい、小物ですが今回のはかなり長く分かりにくかったと思うので後書きです。 まず、皆さん。 約15000字読了ありがとうございました。 本当長かったと思います。 それなのに駆け足な雰囲気感じてたらごめんなさい。出来る限り短くしようと思って… いいねや感想等くれたら本当に嬉しいです😃 初見の方もどんどん送ってください。 面白くなかったなんてのも待ってます‼︎ ♢ それでは、内容に…の前にもう一つ。 きっと今回の話の終わり方、 "不完全燃焼"の方だらけだと思い

          後書き:忘れられないあの日を忘れる必要はあるだろうか。

          後悔

          『人って死ぬ時に何を後悔するか知ってる?』 ベッドの上でただ雪に包まれた外の世界を見つめながら奈々未が言った。 「分かりません…てか最後みたいな雰囲気出すのやめてくださいよ…」 僕は嗚咽が出そうになるのを抑えながら出来る限り感情を押し殺して言った。 『なんで、君が泣きそうなのさ…』 奈々未は僕の頬を撫でるようにして微笑みながらそう言った。 僕はその時により強く感じたんだ。 奈々未さんは強い人なんだって。 『何を後悔するか教えようか?』 「聞きたくないです…」

          態度。

          夜空に一輪の大きな花が咲いた。 『綺麗だね。私この花火の音すきなの。』 君は言った。 "あぁ"と僕は答えた。 『私たち、もうおしまいにしない?』 "え?"と僕は言う。 あまりに唐突すぎる。 『もう○○は私のこと好きじゃないでしょ?』 そっと彼女の横顔に目を移す。 夜空の花に照らされた彼女の頬はほんのり湿っていた。 "いや、好きだよ"と僕は答えた。 『言葉だけじゃん。言葉だけじゃダメなの。』 「本当なんだ。好きだよ。飛鳥。」 振り向き去ろうとする飛鳥の

          態度。