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ブラザーズ・ブラジャー【読書感想文】

「タヨウセイってやつを大事にできない人は良い人失格」

佐原ひかり「ブラザーズ・ブラジャー」

もうグサッときましたね……

〈あらすじ〉
父が再婚するにあたり主人公に新しい弟ができました。

主人公には彼氏がおり、彼に見られても恥ずかしくない下着を買いたいが、下着屋に行くの恥ずかしい……

そんな時に主人公は偶然、弟がブラジャーを着ける所を見てしまいました。

彼は好んで女性用のブラジャーを身につけていたんです。

女性が好きで、心は男で、でもブラへの思いは純粋で、

主人公は弟を理解しようと努力しました。

自分は弟にとって良い人でいたい。
だから弟の理解者にならなければならない。

でもいざ好奇の目に晒されると、普通でいて欲しいという本音が現れてしまい、

勝手に弟の全てを分かったような気になって、弟を傷つけてしまった。

というような感じです。

〈感想〉
相手の"好き"を理解出来なかったとき、空気を読み、傷つけるのを恐れて踏み込まないということを私はよくするのですが、

「傷つけないズルさ」

まさにこれだと思いました……
(帯に書かれてました。)

相手と正面から向き合うことで、互いに傷ついても分かり合えることもあるんじゃないかと

そう思わされた1冊でした。

また、弟の立場になった時、胸を張って自分の"好き"を大切にできたらなと思いました。

みんなが"似合う"というものより、自分が"好き"なものを優先できる自分でありたいですね、

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