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【旅する歴史】ゆる〜く行く台湾一周・台中

このチャンネルで歴史と旅がわかる

ご覧いただきありがとうござます。
このnoteには「歴史を感じながら旅をする」ための情報をまとめています。

旅行の段取りが面倒なくせに旅が好きで、歴史にそんなに詳しいわけでもないのに歴史的背景を知ってから旅したいという、矛盾に満ちたワガママな60代男性です。

旅に行きたい場所の歴史、宿、食事、買い物等についてシリーズ化していきますので、ご関心のある方と共有していければと思います。

台中は台湾第二の都市?第三の都市?

「台湾一周」を台北近くの新竹から始めてみようと思いたった私。新竹で本場の新竹ビーフンをたらふく食った翌日には、そのさらに南、台湾中部にある、タピオカミルクティーの発祥地、台中に向かおうと思います。

Google Map 台湾 台中

台湾の主要都市は、その名前が、台北・台中・台南・台東という具合に、東西南北と連動していて覚えやすいですね。

その台中市の人口はおよそ280万、日本で言えば大阪市と同じ規模の大都市です。

再開発が進む

よく、台湾の三大都市は「台北、高雄、台中」と言われますが、台湾の直近の人口統計によりますと、2017年7月末日時点で台中の人口がわずかに300人ほど高雄を抜いて、台湾第二の都市になったということです。

ちなみにその統計発表では、1位が新北(398万4,051人)、2位が台中(277万8,182人)、3位が高雄(277万7,873人)で、2位の台中と3位の高雄はほぼ同じ。それに台北、桃園、台南の順に続いています。

台中に行きたい理由

台中は、大学や公園、博物館などの文化施設が充実していて、とても住みやすい街としても知られ、台湾の人が住みたい都市No.1と言われています。

その魅力的な台中は、住むだけでなく、次のような理由で実際に行ってみたいと思いました。

●その1:異色な映えスポット:
「体長33メートルの巨大金ピカ大仏」や「カラフルなペンキで彩られた村」など、異色な映えスポットが多いので、間近で見てみたい。

巨大大仏
カラフルな村

●その2:新旧のコントラストの街歩き:
19世紀の碁盤の目状の旧市街と、ドーナツ状に広がる新市街とのコントラストを楽しみつつ散歩したい。

Google Map 台中市内

●その3:台湾最大の夜市と本場のタピオカミルクティー:
台湾最大の夜市があり、大きな市場が2つあるので、食べ歩きしたいし、タピオカミルクティー発祥の地で本場の味も堪能したい。

台中夜市
タピオカミルクティーの本場

台中への行き方

台湾新幹線

台中は、台北から行くなら、新幹線で1時間、電車やバスでも2時間です。

台鉄(台湾鉄道=在来線)なら「自強号」という列車に乗って、1時間半から2時間20分、375元(1600円)で行ける、日帰り圏内ですね。

自強号

高鉄(高速鉄道=新幹線)なら、最速で47分、最遅でも1時間4分。自由席なら675元(2900円)、指定席なら700元(3000円)。ただし、新幹線の台中駅は市内から離れているので、目の前の接続駅「新烏日(シンウーリー)」で在来線に乗り換えて、在来線の台中駅まで来る形になります。これは12分、15元(64円)です。台中の市街地を巡るシャトルバスも3路線が15~20分おきに出ています。

新烏日駅のホーム
新烏日駅

この他に、高速バスで行く方法もあり、2時間40分、290元(1300円)で行けます。

ただ、いまご紹介したのは台北から行く方法で、私は「台湾一周」の最中という前提なので、台北の南にある新竹から行く方法も調べてみました。

新竹から台中は、新幹線で30分です。日本の新幹線で言うなら、東京から小田原までの近さですね。

さきほど申しましたように、新幹線の台中駅は市内から離れていますので、目の前の接続駅「新烏日(シンウーリー)」で在来線に乗り換えて、街の中心にある台中駅まで行くことになります。

台中駅

台湾の主要な駅は、新幹線と在来線で同じ名前でも離れていることが多いのでここは気をつけておきましょう。日本なら「横浜と新横浜」「大阪と新大阪」のように、離れていれば、新幹線の駅には「新」をつけて在来線の駅と区別していますが、台湾ではこれが同じ名前のままなので、要注意です。

新竹から台中へは、高速バスでも行けます。
新竹バスターミナルは、新竹駅の近くにあり、台北や台中など多くの長距離バスが発着しています。

台中の歴史

そんな台中ですが、300年あまり前は、平埔族(へいほぞく)と呼ばれる先住民の住む未開の地でした。

平埔族

平埔族とは、文字通り「平地に住む民族」のことで、清朝以前からの台湾先住民全体を指す総称でした。山地に住む高山族と区別されていますが、これは居住地域からみた便宜的な呼称で、正確な民族系統を反映したものとは言えないとされています。

平埔族は元々、台湾の平野部全域に住んでいましたが、明代の17世紀以降、オランダ人が漢民族を労働力として移入させてから、漢民族との通婚や漢化が進み、清代に入ると漢民族との同化政策が推し進められました。日本統治時代には、平埔族についての研究が始められたが、既に大多数は漢化していたということです。

漢人化が進んでいった

第二次大戦後、中国国民党が台湾を支配してからは、台湾の原住民研究自体が禁じられていましたが、初めての台湾人総統、李登輝の時代になってようやく研究が盛んになり、学会などの注目を集めるようになった形です。

台中の街としての発展は、1705年に清朝の軍隊の駐屯地となったのが始まりで、移住してきた漢民族が開墾を行いました。一帯は水資源に恵まれた肥沃な土地だったということです。

漢民族が開墾

1887年、清朝の台湾府が一時的に置かれ、台中市は台湾の行政の中心地となりました。1890年には官公庁を中心に都市計画が立案され、近代都市としてスタートしました。

日本統治時代には清代のインフラ遺産を継承し、鉄道や海運を整備しました。台中駅は、新竹駅や基隆駅とともに「台湾三大名駅舎」として知られ、駅の周りは碁盤の目状に区画が整理されました。

1935年4月21日新竹・台中地震では大きな被害を受け、1600人以上の死者を出していますが、碁盤の目状の旧市街の周りにドーナツ状に道路を広げ、高層ビルが林立する現在の新市街が形成されていきました。

昔の面影を留める旧市街と、近代都市の様相を見せる新市街のコントラストを存分に楽しみながら、この街を歩いてみたいと思っています。

観光の要は映えスポット

●寶覺禅寺(宝覚禅寺)
金ピカの巨大大仏が微笑む、寶覺禅寺。高さが30mもあるので、まるでゴジラが寺を襲うかのような異様な光景!

襲われる〜!

この大仏様の耳を触ると幸福が訪れ、ヘソに触ると「へそくり」が増えてお金持ちになるそうですが、あまりに大きすぎて触るのが難しいので、小さい大仏様にかわりにお願いするそうです。

大仏の内部は民俗博物館になっていて、おヘソから外が見えるようになっているという、なんとも楽しそうなお寺です。

台中駅からいくつかバス路線があり、15分から20分ほどの「新民高級中学」バス停すぐです。散歩気分で歩いても行けそうですが、35分ぐらいかかりますね。それも楽しいかもしれませんが。

●彩虹眷村(さいこうけんそん)

思わず「なんなんだ〜、このカラフルな家は〜!」と叫びたくなります。彩やかな虹を眷(恋慕う)村、という、その名の通りの村ですね。

色彩だけでなくデザインもユニーク
動物をモチーフにしたものも

すべて「彩虹爺爺」と呼ばれる90歳を超えた退役軍人、黃永阜さんが描いたもので、2008年にこの地区が再開発されるということを知ってから、家の周りにこのようなイラストを描き始めたのだそうです。

いまでもこの村に住む「彩虹爺爺」は、毎朝4時に起きて、創作やイラストの補修を続けています。これが長生きの秘訣かもしれません。運よく見かけたら、一緒に写真を撮ることができるかもしれませんが、私はそんなに朝早く起きるのは嫌なので、やめときます。長生きは私は無理です(笑)。

行き方は、地下鉄「烏日(ウーリー)」駅から15分で「彩虹眷村」駅、そこから徒歩7分ぐらいです。
タクシーなら15分で行けます。
バスもいくつか路線がありますが、30分かかります。
「烏日」駅は、新幹線「台中」駅の在来線接続駅「新烏日」駅の隣の駅です。

烏日駅

●街歩き
映えスポット巡りも楽しいですが、台中駅前に広がる旧市街をそぞろ歩きするだけでも、また落ち着いた楽しみがありそうです。

台中駅から600m、徒歩10分かからない近さにある台中公園(中山公園)は、日本時代から台湾八景の一つとして親しまれてきました。湖に浮かぶ湖心亭は台中市の象徴ともなっていて、ここでのんびるするのもよさそうです。

台中公園
Google Map


台湾最大の夜市・2つの市場・タピオカ・・・

●逢甲(ホンジャー)夜市

台湾最大の逢甲夜市

逢甲夜市は、台湾一大きな夜市です。胡椒餅や蛋餅、臭豆腐、雞排(台湾式フライドチキン)など、屋台グルメが堪能できます。広い通りや小路の至る所に食べ物屋さんやファッション、アクセサリー店がひしめき、いつもたくさんの人で賑わってエリアです。

雞排(台湾式フライドチキン)

新幹線の台中駅からタクシーで25分のところにあるので、中心街にある在来線の台中駅からは少し離れています。

在来線の台中駅からも、バス路線がいくつかありますが、いずれも30分以上かかるので、中心街に泊まっている場合はちょっと行きにくかなという感じもします。

●中華路夜市

それに対して、在来線の台中駅から徒歩圏内にあり、台中で最も昔から有名な小吃(シャオツー)夜市は中華路夜市です。

中華路夜市

夕方5時ごろから続々と屋台が集結し、彰化肉圓、嘉義米糕、台南蚵仔煎、異國料理などなど、東西南北のあらゆる食べ物が楽しめます。
台中にしかない大麺羹(ダーメンカン)という麺もあります

大麺羹


●第二市場

第二市場

第二市場は、日本統治時代からの古い歴史があり、当時は新富町市場と呼ばれていたそうです。

特にオススメと言われるのが、ルーロー飯の山河魯肉飯と大根餅の王記蘿蔔糕。いつも行列のできる2店だそうですが、並んでも食べてみる価値ありとも言われています。朝一で行けば行列が回避できるそうです。

ルーロー飯の山河魯肉飯
大根餅の王記蘿蔔糕

台中駅からも徒歩圏内です。

●第六市場

第六市場

これに対して第六市場というのがあり、伝統的な第二市場とは違って、「金典緑園道」というデパートの中にあります。広く明るい市場内はエアコンが効いていて、夏でも快適にショッピングや食事が楽しめ、商品の種類も幅広いのが特徴。

ただ、台中駅からはバスで20〜30分と、やや離れています。

●タピオカミルクティー:

東京にもいくつも支店のある、台湾のお茶専門カフェ「春水堂」は、その1号店をこの台中で開きました。つまり台中はタピオカミルティー発祥の地なのです。

春水堂のタピオカミルクティー

その春水堂、実は台中にある3店舗限定で、このタピオカミルクティーの手作り体験ができるということなので、自分でタピオカミルクティーを作ってみたいという人は、チャンレジしてみてはいかがでしょうか。

春水堂1号店

お茶だけでなく、フードメニューも充実しているので、ランチにもおすすめです。

その1号店は、台中駅からは、バスに乗っても15分、歩いても17分と微妙な違いなので、気持ちのいい日で散歩気分なら、歩いてしまってもよさそうに思えます。

●宮原眼科:

ここでスウィーツのおもしろい店について一つ。
台中駅前徒歩4分の所にある「宮原眼科」という名前の変わったスウィーツ屋さんです。

眼科を改築

日本時代に眼科診療所だった建物を、パイナップル100%ケーキで有名な「日出」グループが買い取り、外側の赤レンガ壁などを残しながら、レトロな風情の赤レンガと木でできたアーケードを作って改装したものです。

店内は天井が高く、「ハリー・ポッター」に出てくるホグワーツ魔法魔術学校のようだと言われています。

この歴史的建造物を鑑賞しながら、看板商品のアイスクリームやパールミルクティーが堪能できます。レトロなパッケージの中華菓子はお土産によさそう。甘い物と映えスポットとしての両方の楽しみ方ができそうですね。

ワッフルに乗ったアイスクリーム
駅前徒歩4分


●台中駅前にホテルが集中

台中駅前には、大型ホテルが集中していて、宿泊には事欠かないようです。
しかもそのほとんどが5000円台が中心と、リーズナブルです。

駅前に多数のホテル

代表的なのは、裕元花園酒店、富王大飯店、エバーグリーンローレル、永豐棧酒店、金典酒店、全国大飯店、ホテル・ワンといったところ。

裕元花園酒店(Winsor Hotel Taichung)
富王大飯店
永豐棧酒店

台中公園のすぐ横にはホリデイインがあります。

台中公園の池を見下ろすホリデイイン

●結び
台中の歴史も、300年前に移住してきた漢民族が開拓を始めたところから始まっているという点で、新竹のそれを似ている感じがしました。

一方で、ユニークな映えスポットや、台湾最大の夜市や、タピオカミルクティー発祥の地など、訪れるに値する特徴満載だと思います。

次の訪問先に向かって、まだまだ調べ続けます。
今後も情報共有よろしくお願いいたします。
お読みいただきありがとうございました。

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★参考★
JTB「台湾の人が住みたい都市No.1台中 おすすめ観光スポット5選」
RETRIP「台中」
kkday「【2022年最新】台中の観光スポット25選 定番から穴場まで一挙紹介!」
トリップアドバイザー「台中」
台北ナビ
台湾政府観光局
台湾的Wi-Fi
12go.asia.trip 
Wikipedia
台北市のホテルを検索




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