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経営者・ビジネスリーダーの心技体とは?(第四稿)

経営経験10年、心理学(NLP、神経言語プログラミング)歴20年、ボディメイク歴5年、MBAホルダーの心技体エクゼクティブコーチのあんそにです。
経営者やビジネスリーダー(以下、まとめて「経営者」と表記)に「ビジネス的成功と人間的成長の支援」を目的として、有益なTipsを発信しています。いつも私の情報発信に興味を持っていただき、ありがとうございます。

もくじ:

1. マインドセット①「視点を複数持つこと」の続き、具体的な視点の種類について
2.マインドセット②「自分の意志で視点を切り替えことが可能と信じること」とは…(サワリのみ)

第四稿でお伝えしたいこと:

  • 視点の種類(基本形)は、時間、空間、人称、レベル(抽象と具象)の4つ。この4つの視点は、人間のみに許された視点。動物は、視点を持つことが出来ない。この人間のみに許された視点を使いこなして、能力を開花させ、周囲に貢献したり、価値を提供したい。

  • 応用系の視点の例としてNLPのニューロロジカルレベルや脳の幸せホルモンをご紹介します。

前回までのあらすじ

  • 経営者にとって一番大事なタスクは「場づくり」。「場づくり」において、経営者は、まず自身の「状態管理力」を上げることが大事。

  • 「状態管理力向上」で一番大事なことは、「視点を複数持つこと」、「私は自分の意志で視点を切り替えることが可能と信じること」「自分はスコトーマ(心理的盲点)に視点を向ける勇気があると信じること」というマインドセット

第四稿では、「状態管理力の向上」のためのマインドセット①「視点を複数持つこと」の続きとマインドセット②「私は自分の意志で視点を切り替えることが可能と信じること」について語りたいと思います。
 
以下の図も再掲しておきます。

「場づくり」と「状態管理力」の関係性イメージ図(家づくりに例えると)

第三稿では「意識のレベルでは、焦点(=視点)は一つしかない、と気づくこと。そして自分の意志で焦点(=視点)を切り替える(使いこなす)こと」と申し上げました。
 
経営者のあなたに質問です。

「複数の視点」とは具体的に何でしょうか?

もちろん、正解はありません。
マインドセット①「視点を複数持つこと」と申し上げましたが、本稿では「視点の種類」についてNLP(心理学、神経言語プログラミング)の立場で考えたいと思います。
 
結論から先に申し上げると、視点の基本形は、

時間、空間、人称、レベル(抽象と具象)の4つ

です。
応用系は自分の好みに応じて何通りも作れます。

  1. 時間:過去、現在、未来、特定の時点(例えばビジョン到達時点)の更に先(メタの視点)

  2. 空間:自分の身体、自室、自宅、区/市、都道府県、エリア(東北、関東、関西、等)、国(日本)、地域(北米、南米、アジア、等)、世界、太陽系、宇宙、等。                              空間を逆(ミクロ)の方向に考えるなら、自分の身体、細胞、分子、原子、電子(陽子)、素粒子(超ひも)、等。

  3.  人称:一人称(私)、二人称(あなた)、三人称(彼/彼女)、一人称~三人称までを俯瞰している視点(メタの視点)

  4. レベル:具象と抽象の移動(例、みかん→果物→食物→衣食住→生活→人生、等)

この4つの視点は、人間のみに許された視点です。動物は、視点を持つことが出来ないのです。私の主観ですが、

人間として生を受けた以上、この人間のみに許された視点を使いこなして、能力を開花させ、周囲に貢献したり、価値を提供したいと思います。

脳は三層構造になっており、脳幹、大脳辺縁系、大脳新皮質の順に進化・発達してきました。下の図がわかりやすいと思います。蛇足ですが、大脳新皮質は実際は2-3mmの薄い膜です。

脳の三層構造イメージ図

意識は大脳新皮質の活動であり、認知活動と呼ばれます。無意識は大脳辺縁系や脳幹の活動であり、情動活動と生命維持活動です。これらに就いては、次稿以降で深堀したいと思います。
 
人間が他の動物と異なるのは、大脳新皮質が「時間、空間、人称、レベル(抽象と具象)」を作り出しているからです。他の動物は、大脳辺縁系や脳幹の機能しかないので、一部の限られた感情と生命維持活動しかありません。

「一部の感情と生命維持活動」とは、換言すると「今、ここ、私、快と痛み、闘争と逃避、呼吸、血液循環、運動、食欲、睡眠、性欲、体温調整、等」しか無いのです。

動物は、過去の失敗に悩むこと、過去の実績を振り返って自信を取り戻すこと、未来に期待を膨らませわくわくすること、未来に不安を感じること、相手の立場で考えること、喜怒哀楽等もないと考えられています。

レベルに就いては、補足させて下さい。
いろいろな例が挙げられますが、参考までにNLPの「意識のレベル」のモデルとして「ニューロロジカルレベル」をご紹介します。本来は個人レベルで活用することが多いのですが、企業の活動にも応用できます。このモデルは、利用範囲が広く、コーチやNLP実践者の中でも効果性の高さを認める方が多く、次稿以降で深堀したいと思います。

ニューロロジカルレベル by ロバート・ディルツ

更に、視点の応用編として、私の事例をご紹介させてください。
 
第二稿で以下をお伝えしまた。

経営者はドーパミンに過度に依存しない。
組織の持続的成長を求めるなら、ドーパミン、セロトニン、オキシトシン、エンドルフィンのバランスを意識し、意志エネルギーを高め、集団的自己効力感を高めよう。

お示しした4つは、脳内で分泌される神経伝達物質で、俗称で「幸せホルモン」と呼ばれています。喜怒哀楽や不安、恐怖などの感情は、神経伝達物質から作られます。

  1. ドーパミン: 幸福感、目標に対する達成感、やる気、集中力、

  2. セロトニン: リラックスして気持ちが安定する、睡眠の質が向上する、表情や姿勢がよくなる

  3. オキシトシン: 人間関係の中で安心感を得る。会話、スキンシップ等は分泌に有効 

  4. エンドルフィン: 運動や闘病の苦痛の軽減効果(ランナーズハイは有名な例) 。強い信念を抱いている状態や褒められたり笑ったりする時、恋愛感情で心がときめいている際にも脳内で作られる。

私の主観ですが、ドーパミンからは、「一人称視点での、短期的な報酬の追求」のイメージがあります。これは、ドーパミン神経系は、報酬予想に働くことがわかっていて、人気のあるパチンコ機種はユーザーの脳にドーパミンを放出させる仕掛け「リーチ演出」「アニメの名場面が流れる予告」が施されている印象からです。
それに対し、セロトニン、オキシトシン、エンドルフィンからは他人との関係性、リラックス、運動との関連性等、より補完しあい、バランスの取れた幸福感を得られると感じています(飽くまで私の主観です)。この幸福感が「意志エネルギーを高める」に関係しています。

私は、エクゼクティブコーチとして、この幸せホルモンをバランスよく整えるためのルーティンをしておりますが、それは「意志エネルギーを高める」ためであり、次稿以降で詳しく語りたいと思います。

視点の種類の説明で非常に長くなってしまいましたが、経営者のあなたに再び質問です。

あなたは、自分の意志で視点を切り替えることは可能ですか?

「そんなの簡単だよ、出来るに決まってるじゃん。経営者であれば当たり前でしょ。」と言うお答えが聞こえてきそうですよね。でも、一歩立ち止まって振り返る必要があるかもしれません。
 
逆に、「努力はしているけど、本当に難しい。これは一生向き合っていく奥深いものだと思う」と言うお答えもあるかもしれません。
 
次項では、マインドセット②「私は自分の意志で視点を切り替えることが可能と信じること」に就いて語りたいと思います。
そして、「心技体」と更に深くつなげていきます。乞うご期待!
 
最後までお読みいただき、ありがとう座います。(第五稿につづく)

第四稿のまとめ

  • 視点の種類(基本形)は、時間、空間、人称、レベル(抽象と具象)の4つ。この人間のみに許された4つの視点を使いこなして、能力を開花させ、周囲に貢献したり、価値を提供したい。

  • 応用編の視点の例としてNLPのニューロロジカルレベルや脳の幸せホルモンをご紹介しました。

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