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経営者の心技体とは?(13)~経営者のあなた!「リーダーの落とし穴」に落ちないで!?②~

経営経験10年、心理学(NLP、神経言語プログラミング)歴20年、ボディメイク歴5年、MBAホルダーの心技体エクゼクティブコーチのあんそにです。

初夏のオープニングトーク
日曜日の正午。私はリビングでオクトパストラベラー2(プレステ5のゲーム)をやりながら、ジムに行って背中トレをする決心を固めているところでした。すると、8歳の娘が「逆上がり出来るようになったから、一緒に公園に行ってくれる?証拠写真とって。」と語りかけてきました。

「証拠写真って要るか?」と思いながら、背中トレは公園の後に行くことになりました。

果たして、証拠写真は撮れるのか?!(文末に続く)


第12稿では、「現在の私」が「約20年前の私」に「リーダーの落とし穴に落ちない方法」として伝えたいことを以下の通り記載しました。第12稿では、私の実際の経験談も交えながら、意図やTipsをお伝えさせていただきます。

心技体エクゼクティブコーチ あんそに流

「リーダーの落とし穴」に落ちない5つの方法(リーダの能力を磨く方法)

  1. 経営者、リーダーは、単なる役職。経営能力、リーダーシップ(リーダーとしての能力)があるか自問自答することから始める(謙虚になる)。

  2. 経営者、リーダーが持つべき「視点」を知る。

  3. 自分(意識、意志)には「視点」が一つしかないことを深く理解する。一つしかない視点をコントロールし、経営者、リーダーが見るべきものを見ると決意する。

  4. 「心理的インパクト」と「繰り返し」で、視点を向けた能力が育成されると信じる。すなわち、「能力は自分の視点の使い方次第で磨くことが出来る」と信じる。

  5. リーダーシップの本質は、毎日の習慣を変えること。残りの人生をかけて、リーダーとしての能力を磨くために思考習慣と行動習慣を変えると決意する。

まず、私の考える「リーダーの定義」は、第二稿で示した概念図です。

経営者のリーダーシップコンセプト
  • リーダーは「持続的成長」を実現する人です。

  • リーダーの目的は「持続的成長の実現」であり、その手段は「1.方向性(ミッション・ビジョン)示す」「2.ミッション・ビジョンにステークホルダーを巻き込む」「3.ミッション・ビジョンに向けた行動の質を上げる」「4.質の高い行動を継続する『強い組織文化』を醸成する」です。

これら「4つの手段」は、「リーダーの発揮すべき能力」「リーダーが持つべき視点」と言い換えることができます。

物流会社の取締役執行役員、IT会社の代表取締役、青果小売業チェーンの非常勤取締役を遂行して参りましたが、各々、売上や社員数の規模もビジネスモデルも成長ステージも収益体質も全く異なる三社でした。

それでも「リーダーの発揮すべき能力」には「普遍的なもの」があるはずだと信じ、試行錯誤してきました。

落とし穴回避策1&2

1.経営者、リーダーは、単なる役職。経営能力、リーダーシップ(リーダーとしての能力)があるか自問自答することから始める(謙虚になる)。
2.経営者、リーダーが持つべき「視点」を知る。

ここから私が導き出した具体的アクションは「自分一人ではリーダーに求められる4つの能力、4つの視点を全てカバーできない。すなわち、経営チームを組成し、メンバーにリーダーシップコンセプトを説明し、共感してもらう。一緒にリーダーの重い役割を担ってもらう」ということです。

メタファーとしての「スイミー」

スイミーをご存じですか? 今から約45年前、私が小学低学年の時、教科書に掲載されていました。そして、現在でも私の8歳の娘の教科書にも掲載されています。

スイミーは小さな魚。
仲間たちがみんな赤い魚だったのに、スイミーだけは真っ黒な小魚だった。しかし、泳ぎは仲間の誰よりも速かった。大きな海で暮らしていたスイミーと仲間たちだったが、大きなマグロに仲間を食べられてしまい、泳ぎが得意だったスイミーだけがなんとか助かる。

仲間を失ったスイミーはさまざまな海の生き物たちに出会いながら放浪するうちに、岩の陰に隠れて大きな魚に怯えながら暮らす仲間そっくりの赤い魚たちを見つける。スイミーは一緒に泳ごうと誘うのだが、大きなマグロたちが怖いからと小魚たちは出てこない。

そこでスイミーは、大きなマグロたちに食べられることなく自由に海を泳げるように、みんなで集まって大きな魚のふりをして泳ぐことを提案する。そしてスイミーは自分だけが黒い魚なので、自分が目になることを決意するのだった。かくして赤い魚たちは大きなマグロたちを追い払い、海をすいすい泳げるようになったのであった。

スイミーあらすじ

今から10年超前、物流会社の取締役執行役員をしている時、私の管下には部長やセンター長が北は釧路から西は岡山まで全国各地に合計で20人超配置されていました。各センター長の管下には、社員とパートの全国合計で約700人、業務委託先まで含めると約2000人のスタッフがいました。

私は、メタファーとして全員で大きな魚のふりをして、隊形を崩さず泳げるようになりたいと繰り返し申し上げました。そのうち、一人のセンター長がスイミーの絵本をセンターに置くようになり、次第に全センターにスイミーが置かれるようになりました。

落とし穴回避策3&4

3.自分(意識、意志)には「視点」が一つしかないことを深く理解する。一つしかない視点をコントロールし、経営者、リーダーが見るべきものを見ると決意する。
4.「心理的インパクト」と「繰り返し」で、視点を向けた能力が育成されると信じる。すなわち、「能力は自分の視点の使い方次第で磨くことが出来る」と信じる。

物流会社の取締役執行役員をしている時、部長やセンター長を毎月一回は全員本社に集め、午前中は主要業績指標(KPI)の成果発表会をしていました。

午後は、私の考えた様々な研修プログラム(リーダーシップ、マネジメント、管理会計、コミュニケーション、ファシリテーション、ロジカルシンキング、等々)を実施し、その中でリーダーシップコンセプトを題材にした具体的なディスカッションも定期的にしていました。

毎月の対面の対話を通して、「リーダーが見るべきものを見る」「心理的インパクトと繰り返し」「能力は視点の使い方次第で磨くことが出来る」を深く共有していきました。

「理解する」と「深く理解する」は全然異なるのです。「深く理解した時に行動が変わる」のです。行動が変わらなければ、理解していないのと同じなのです。

第11稿より

落とし穴回避策5

リーダーシップの本質は、毎日の習慣を変えること。残りの人生をかけて、リーダーとしての能力を磨くために思考習慣と行動習慣を変えると決意する。

物流会社の取締役執行役員としている時、ほぼ毎日8時半から18時まで30分間隔でランチの時間も打ち合わせが入っていました。

センターは、365日24時間稼働しているので、部長たちや私も同様にトラブル発生時にはすぐに対応できるよう臨戦態勢をとる必要がありました。往時は、毎週月曜日、火曜日は、朝6時に出勤して一人で集中して仕事をする時間に充てていました。

経営者をしてわかったのは、部下から上がっている報告の9割は悪いニュース(売上が下がる、コストが上がる、トラブル・事故が発生した、等)でした。多忙と精神的なプレッシャーと日々向き合う中で、私は「平常心、不動心が欲しい。私には能力がある。でも、日々の迫りくる事象に心に波風が立ってしまい、本来の能力が発揮しきれていない」と思うようになりました。

経営者にとって一番大事なタスクは何でしょうか?
私の考えでは「場づくり」「強い組織文化の醸成」です。

どうすれば経営者は「場づくり」ができるでしょうか?                「場づくり」において、大事なことは何でしょうか?

私は、「経営者が状態管理力を上げること」と感じています。
「状態管理」は、NLP(心理学)では「ステイトコントロール(state control)」と呼びます。
「状態管理力を上げる」ことで、「意志エネルギー」を高めることが出来ます。経営者の意思エネルギーは「場」に大きな影響を与えます。

第二稿より

NLPの学びを実践し、状態管理力を上げたい。自分を守るため、管下の職員を守るため、家族を含む周囲の人を守るため、と心の底から思いました。

30代は、他者比較から来る欠乏感から努力していたように思いますが、物流会社の経営経験した時に私の視点は変化し、周囲に貢献するために自身の思考習慣、行動習慣を変える挑戦を開始したように思います。

「リーダーの発揮すべき4つの能力」についても、解説したかったのですが、本日は長くなったので、第14稿で申し上げたいと思います。

1.方向性(ミッション・ビジョン)示す
2.ミッション・ビジョンにステークホルダーを巻き込む
3.ミッション・ビジョンに向けた行動の質を上げる
4.質の高い行動を継続する強い組織文化を醸成する

本日は、私の物流会社時代の経験談も交えてお話ししましたが、3年間の任期で毎期業績を向上させることが出来ました。

退任するときに管下の職員達全員が寄せ書きの代わりにスイミーの全ページにメッセージを書いてくださいました。スイミー一冊では書ききれず、二冊になりました。

実際の寄せ書き「スイミー」

あれから約10年が経過しましたが、私たちの血と汗と涙の物語は、記憶が褪せることはありません。

次のミッションのIT会社代表取締役社長では、更に厳しい挑戦が私を待ち受けていました。そして、私は、自身にエグゼクティブコーチをつけ、経営者、リーダーが持つべき視点、能力開発から目をそらさない勇気をもてるようにコーチに支援していただきました。

第12、第13稿と、「経営者のあなた!『リーダーの落とし穴』に落ちないで!?」というテーマでお話させていただきました。長文に最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。


さて、最後に冒頭の「初夏のオープニングトーク」の続きを記載させてください。

8歳の娘が、逆上がりが出来た証拠写真

娘の成長を実感しつつ、自分の広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋の成長も実感している私ですが、私の投稿に興味を持てたら「スキ」と「ラインアカウントの登録」をおねがいしまっす。
https://lin.ee/rFrjBSW

そして、「心技体」と更に深くつなげていきます。乞うご期待!
(第14稿につづく)

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