【小説】スマートフォン

 僕の友達はとても頭が良い。
 計算なんて僕よりずっと速い。
 聞けば何でも答えてくれる。
 それに記憶力もすごくって、いつどこで何があったか僕との思い出をありありと教えてくれる。
 僕はその友達といるととても楽しい。
 そいつはいろんな遊びで遊んでくれるし、見たことのない面白いものも見せてくれる。
 本当にすごい奴なんだ。
 でもお母さんはあまり一緒にいすぎるなって言ってくる。
 僕の唯一の友達なのに。他に替えの効かない、かけがえのない存在なのに。そんなのあんまりだ。
 僕はどれだけ母親に注意されても、そいつといつでも遊んだ。本当に楽しくて仕方がなかった。
 今紹介した僕の友達。君も友だちになるといいよ。
 気が合うかは、わからないけどね。
 


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