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バカバカしい事を楽しむ

今日は近所に住む友人夫婦が子どもを連れて我が家にやってきた。

子どもの散髪が得意な友人夫が、我が家の息子たちの髪を切りに来てくれたのである。
似合う髪型に上手に切ってもらい、昼食を食べ終えのんびりしている時にフリマアプリの話になった。
どう見ても上手いとも丁寧とも言えない自作の絵を、さほど安くない値段で売っている人が少なからずいるが、彼らはどういうつもりで出品しているのだろう…という内容である。
実際見てみると本当にどういうつもりかと思うものであった。描いてあるものは人や動物、ハート、オリジナルキャラクターなど様々だが、ボールペンで暇つぶしに描いようなものが多く、中には紙がしわくちゃで画鋲の穴が空いたものまであった。
だが不思議なことに、たまーーにそういう絵が売れているのだ。私たちは「何でこれを買うのか」と疑問に思い、「自分で買ってるんじゃないか」「身内が買ってあげているのか」等と色々考えたが、「でももしかしたら、たまたま好みの絵を見付けて本当に気に入って買う人がいるのかもしれない」という話に落ち着いた。
そして、それなら自分たちが描いた絵でも、もしかしたら気に入って買う人がいるのではないか、よし描いてみよう!と、妙なテンションで張り切り、紙と鉛筆を用意して描き始めた。
「何やってんだろう」と、自分たちの姿をたまに客観視してバカバカしさを笑いながら、でもみんな結構真剣にそれぞれ自分の描きたいものを描いた。
描き上がったら各々写真を撮り、「コレ、ホントに売るの!?」等と、やや躊躇しながらも出品した。

今のところ“イイネ”は自分たちがお互いにつけているだけである。作品の閲覧履歴の数字を見て「あ!3人見た!4人に増えた!」とか言って競い合ってるだけだが、今自分達が描いた作品を他人が見ているという事実に、また妙なテンションで盛り上がった。

今回の絵が売れるかどうかはわからないし、売れたら売れたでクレームが来ないかとかを気にしてしまう小心者である。
でも、思い付いたことを行動に移した達成感は清々しい。それに、何の得にもならなそうな事に友人と一緒にこんなに興奮して取り組むっていつぶりだろうか。

結婚して結構遠くに引っ越してきた私にとって、バカバカしい事を一緒に楽しんだことで得る充足感は本当に久しぶりの感覚であった。
こんな事を楽しめる貴重な友人と共に、これからも一緒にバカバカしい事を楽しんでいけたらいいなぁと思った。

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