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正当な、静かな怒り

学生助けたいんじゃーの、教員メンバー、縁側のネコである。

この社会には不条理が多い。放っておけないことが多い。

たべものカフェを担う学生たちは、たった今、生きていく困難を抱える多くの学生たちに会い、その不条理を知り、放っておけないと感じる。

私は、法務教官として少年院で働いていた。

「僕が小さいとき、お母さんが知らない男の人といなくなって、それから、おばあさんに育てもらいました。」
「小さいときに、何か失敗するたびに、アイロンを押し付けられました」
「学校で何かあるたびに、僕のせいにされました」

彼らの感じてきた圧倒的な喪失感、不遇感、無力感。

それを、私自身が十全に感じられるわけではない。
彼ら一人一人と入れ替わることもできない。仮に入れ替わることができたとしても、この社会における不条理の量は減らない。
この社会は何も変わらない。
そうして、自分がしていることが、あまりにも「足らない」ことに向き合わざるを得ない。

今、不条理に出会っている学生たちもまた、自分の足らなさに向き合わざるを得ない。

生存がかかっている学生がいるのに、なぜ、大学はたべものカフェに予算を付けるのをやめたのだろうか。なぜ、寄付で運営しなければならないのだろうか。
なぜ、寄付の呼びかけを、大学側はやらないのだろうか。

大学側の学費免除の要件に当てはまらないのに自分で生計を立てなければならない、収入がないのに研究室に縛り付けられるといった、簡単に解けない問題を抱えた学生がいるのに、なぜ、大学は、ソーシャルワーカーを配置しないのだろうか。

たくさんの不条理がある。

少し長く生きてきた私は思う。

不条理と向き合い、無力から出発するしかないんだと思う。

無力を抱えれば抱えるほど、真摯になれる。
無力を抱えれば抱えるほど、自分の中にバネができる。
無力を抱えれば抱えるほど、智慧が付く。
無力を抱えれば抱えるほど、なぜ、自分たちが無力に貶められているかが分かってくる。

正当な怒りをもとう。静かな怒りを。

*寄付のお願い
「たべものカフェ」のためのたべものの購入及び利用者の緊急支援のための寄付を募っています。寄付の仕方については、下記のリンクをご覧ください。https://docs.google.com/document/d/1lff_FJiV3F4kOifOFw6c3_6MJ9pKu5meX477JxrhWs0/edit?usp=sharing

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