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【記者日記】大阪府教育記者会の会見に参加
かわすみかずみ
11月29日、大阪府教育記者会で会見が行われた。
高槻市内の中学校で発生したいじめについて、学校や高槻市教育委員会の対応が「いじめ防止対策推進法」に違反すると主張する保護者と弁護士が出席し、実情を語った。
被害生徒は現在17歳。中学2年のとき、仲間だった4人から無視や嫌がらせを繰り返し受け、摂食障害になった。入退院を繰り返し、一時は26キロまで体重が落ちた。命の危険が迫っている状況なのに、学校側は「いじめ防止対策推進法」の重大事案に認定せず、保護者が何度も学校側と話し合っても取り合ってもらえなかったという。
被害生徒はそのような状況でも受験に臨み合格したが、学校側が配慮のない対応を行ったことで高校を中退せざるを得なくなった。
大手メディアから高槻市のローカルメディアまで、10社以上が会見に参加。高槻市のローカルメディアの記者は「高槻市教委が酷いというのは前から聞いていました」と語る。
高槻市教育委員会や当該学校の対応がどのようなものだったかは、被害生徒の保護者の様子からわかった。記者室に入ってきた保護者は表情も沈鬱でうつむき加減だった。弁護士によれば、いじめ防止対策推進法では30日以上の欠席や、保護者及び被害生徒からの訴えがあれば重大事態として第三者機関を設置して調査を行わねばならいが、第三者委員会も設置されず、校内で行われた調査の内容も保護者に開示されなかった。学校側は「いじめの物的証拠がなく、いじめがあったことが確認できなかった」と保護者に報告しているという。学校側は本件をいじめとすら認定せず、重大事態とも認めていない。高槻市教育委員会は法律違反だと、保護者も弁護士も主張している。弁護士は保護者や被害生徒の負担を考えると裁判は起こしたくないが、高槻市教育委員会の対応によっては、裁判も辞さないとの考えを示した。
保護者は、子どもが拒食症の症状で入院中に初めて被害を口にしたときの状況を語った。
面会時間も限られる中で、あまりにも食べることができない我が子に、食事を食べさせに通っていた保護者。ある日、スキだったBTSのアルバムを持っていき、2人で聞いていたところ、「つらいときはいつもこの曲を聞いてた」といじめを受けていたことを打ち明けたという。
保護者は 発言中言葉を詰まらせ、涙した。未来ある子どものことを思い、特定されないように報道してほしいと保護者はいう。
現在高槻市教委や大阪府との交渉が続いている。
続報は後日お伝えする。