【名前は正しく書いて、正しく読みましょう】
はじめに
人の名前を書き間違えるのは失礼なことだと思う。
似たような字もあるため無理もないが、正しく書くのは当たり前。
最近の名前は、読み方にも注意を払う必要があるほど難しい。
文字のわずかな違いに対してあまり意識せず、間違いに気づかない人がいる。
間違えても大したことではないと思っている。
仕事柄、名前や住所を頻繁に書く機会がある。
パソコン内に情報を入れるときや、郵送する際など、日常茶飯事なこと。
新しい利用者さんを受け持つ際、包括支援センターや病院から依頼が入るケースが多い。
その情報を見て、ケアマネはパソコンに入力する。
渡された情報は、今まで、何度となく間違いがあったので、私はそのまま鵜呑みにしない。
介護保険証で確認してから入力するのが、確かだ。
・・・どれだけ、疑い深いのか。
利用者さんは、どちらでもいいと気を遣ってくださるが、内心はどうだろう。
数多くの文字の中で、間違いやすい字をいくつか書き出してみた。
例えば…
1.崎と﨑
さき。「崎」を使う人が多い。だからこそ、「﨑」は見逃さないようにしている。「嵜」は明らかに違うため間違うことはまずない。
また、「さき」と読む場合と、「ざき」と読む場合があり注意が必要だ。
2.沢と澤
さわ。簡単な「さわ」、難しい方の「さわ」と人には説明する。
複雑な方は、「さんずいに四つの幸せ」と洒落た説明をする人がいるが、かえってわかりにくいように感じる。
3.柳と栁
やなぎ。学校で習うのは「柳」の方。
だから、「栁」とは思わない人が多い。
栁を柳と書く当人もいるが、他人は、正しい字を書くべきだ。
4.朗と郎
ろう。朗らかの「朗」と、男の子を表す「郎」の違いだ。
これだけ似たような字を覚えるには、漢字の意味を知ると良い。それにより、区別しやすく間違えにくい。
5.江と恵
え。◯江、◯恵さんのように使われている。
漢字だけではなく、ヱとエ、えとゑのように、名前に使われる文字は複雑で、扱うときは慎重さが求められる。
6.男と夫と雄
お。
単純ミスが見られる。
意味も似ているため、名前を付けるときに字画で選ばれたのかどうか。
まとめ
今回例としてあげたが、まだまだある。
字の数だけ。
日本語は、読み書きが複雑で、まだまだ知らない字も多い。
新漢字や旧漢字、平仮名にも旧字体がある。
最初から読みにくい名前は、最初に尋ねる。
間違えたまま、読んだり書いたりしていることはその方を軽んじているように思う。
大袈裟かもしれないが、名前は大切なもの。
人と出会う最初に覚えること。
ずっと間違ったまま平気でいる人も多い。
私も、住所の番地の欄が間違っている年賀状を長い間頂いている。
嫌悪するほどではないが、あまり良い感情は抱かない。
「ああ、この人は機械的に出しているんだなあ」
と思う。
案の定、パソコンで打たれた表と裏の文字には
気持ちを感じない。
切手代が10月より値上げするご時世で、年賀状のような日本の文化は衰退していくのかもしれない。
私は、大切なことを伝えたいときは手紙に記したいと思っている。
もちろん手書きで。
親が子を思い付けた名前。
大切なもの。
これからも、失礼のないように心がけたいと思っている。